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"使途不明"蒸気ゼロ!

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スパイラックス・サーコの高精度流量計は、従来の流量計に比べ格段に幅広い測定範囲と精度を保証。単なる流量検出だけでなく、不具合監視センサーとして蒸気システム及び設備機器の管理にも広く使用されています。正確な原単位管理と省エネ実施ツールとして、"使途不明" 蒸気ゼロを実現します。

省エネ率_アートボード 1.png

既設流量計では総発生蒸気量を正確に計測できない問題があります。

使途不明グラフ_アートボード 1.png

使途不明蒸気の比率は総発生蒸気全体の20%~ 30%あり、使途不明蒸気はトラップの洩れ、バルブ漏れ、放熱が主な要因です。

■毎年省エネ・原単位目標を達成するために

① 蒸気流体の特性を正確にカバーできる、高精度流量計の設置が必要
② 現状を正確に把握し、省エネ目標値を設定
③ 省エネ目標検証ツール

こちらのブログも

ぜひご覧ください

流量計測1_アートボード 1.png

流量計測は必要なのか?

流量計測2_アートボード 1.png

流量計測は難しい?

■蒸気を正確に計測できない理由

①運転中常に圧力が変動している
 =比体積が常に変動
 =補正・計測をする必要がある。


②負荷変動が激しいため、上限・ 下限値の計測精度が高くなければ対応できない。

グラフ1.png
0.8MPaGから0.7MPagに圧力が低下すると体積は11.6%増加する。

■高精度蒸気流量計の採用をお勧めします!

①他の流量計では計測できない範囲(下記グラフ黄色部分)を計測=使途不明蒸気の把握が可能となります

 負荷変動、バッチプロセスのあるラインに対して特に有効です

②レンジが広いため、計測上限に合わせて選定が可能になります(下限測定のための親子設置が不要。2台⇒1台に)

③計測誤差が少ない

④測定部前後の必要直管距離が少ない。上流6D、下流3D

⑤低流速蒸気でも計測可能

グラフ2_2_アートボード 1.png

■プロセスの生産性、効率性、持続可能性を高めるスパイラックス・サーコの流量計

プロセスの完全な制御は精密に測定することから始まります

ラインナップ2_アートボード 1.png

トータルサポート:プロセス監査からプログラムの最適化まで

困難な流動媒体の正確な測定は多くの場合、複雑で正しく行うのが困難であることは間違いありません。しかし50 年以上の流量計の経験によりお客様が成功するために必要なリソースを正確に知っています。

最寄りのスパイラックス・サーコに流量をどの程度正確に測定できるかについてご相談ください

蒸気技術セミナー

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スパイラックス・サーコの蒸気技術セミナー

〇●2024年開催予定●〇

【Entryコース】2024年6月3日(月)13:00~17:00  

【SCLコース】未定

※有料での開催となります。詳細は下記案内をご覧ください。

セミナーの内容

2024蒸気技術セミナーご案内_スパイラックス.jpg

↓クリックするとPDFが開きます。

2024蒸気技術セミナーご案内_スパイラックス.pdf

受講料

Entryコース 5千円+税/人

SCLコース 2万円+税/人

※テキスト代、昼食代(SCLコースのみ)が含まれます。

会場の御案内

スパイラックス・サーコ 幕張事務所 千葉県千葉市美浜区浜⽥2-37

周辺図 拡大図
sps全体図081118_202302.jpg sps拡大図081118_202302.jpg

JR京葉線・海浜幕張駅より バス5分 運転免許センターバス停下車 バス停より徒歩5分

JR総武線・幕張本郷駅より バス10分 運転免許センターバス停下車 バス停より徒歩7分

セミナー施設の御案内_スパイラックス・サーコ_JPL-22-010.pdf

お申し込み

受講コース、受講日が決まりましたら下記申込用紙にご記入の上、メール送信またはFAXください。

担当営業経由でのお申し込みも可能です。Infojp@spiraxsarco.com

申込用紙:2024申し込み用紙_定例セミナーCB.pdf

Entryコースをオンライン視聴

ブログタイトル_セミナーオンライン_アートボード 1.png

幕張までお越しが難しい方へ、オンラインにてビデオ視聴での受講も可能です。

詳細はこちらをご覧ください。

新型コロナ感染症等への対応

スパイラックス・サーコは感染症に関して下記の通り対応いたします。

1)小規模人数での開催

通常、54名まで着席可能ですが、定員を30名までといたします。   

2)ソーシャル・ディスタンスの確保

空間を開けてのお席を用意いたします。

3)体温チェック

37.5℃を越えた場合には、申し訳ありませんが受講いただけません。別日程にて参加いただくか、ご返金の対応をさせていただきます。

4)建物入口、セミナー会場入口にアルコール消毒液を設置

ご受講の皆様には、「手洗い」や「手指の消毒」などの感染症予防対策へのご協力をお願い致します。

5) セミナールーム・ドアノブ・机・洗面所の消毒徹底

6)ウイルス対策として換気の実施

感染予防対策として、マスクの着用を推奨しております。 マスクにつきましては可能な限り受講の皆様でのご用意をお願いします。 安心してセミナーにご参加いただくため、何卒ご理解を賜りますよう、お願い申しあげます。

※最少催行人員は5名となっております。

※企業様個別のプライベートセミナーはオンライン・来社型セミナーともに実施可能ですので、ご希望ありましたら連絡をお願いいたします。

※プライベートセミナーの定員に関しましては、ご相談によって決定させていただきます。

Webinar(オンラインセミナー)

※特定産業向けに開催してきましたWebinarは今年も引き続き開催しております。

過去のオンラインセミナーはこちらをご覧ください。

過去のWebinar閲覧希望やこんな内容のWebinarがあれば案内が欲しい等ございましたら下記まで連絡をお願いいたします。

Infojp@spiraxsarco.com

サーモコンプレッサーによる低圧蒸気の優先利用で年間690万の省エネ実現*

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CaseStudyLogo.png
化学会社/日本
アプリケーション:リボイラー
目的:低圧蒸気の余剰を利用したい

ソリューション:低圧蒸気の有効利用による省エネ

成果:リボイラーへの供給蒸気は低圧ラインの供給蒸気を優先。不足分のみ中圧又は高圧ラインより供給し、年間約690万*のメリット
*試運転時

課題

発電を行っているため単価の安い低圧蒸気が余剰になっていた。

ソリューション

- サーモコンプレッサーをユニットで導入
- 単価の安い0.3MPaGの低圧蒸気をサーモコンプレッサーで中圧1.0MPaGの蒸気と混合し、リボイラに0.4MPaGで供給
- 元々供給していた1.0MPaGの供給蒸気量削減(蒸気単価 2.5/1.0MPaと0.3MPa⇒単価差︓1.2円/㎏)

Steam_Jet_Thermocompressor_SJT_01-2.png

SJT Unit.png

成果

リボイラへの供給蒸気は0.3MPaGからの供給蒸気を優先させ不足分のみ1.0MPaGもしくは2.5MPaGより供給。

1.0MPaG、2.5MPaGラインの蒸気量削減。
 (試運転時年間メリット︓1,000㎏/h×24時間/日×240日/年×1.2円/㎏=6,912,000円/年)

コメント_アートボード 1.png

アプリケーションフロー

下図はクリックで拡大します。

JPL-22-004_001.png

作動原理

JPL-22-004_002.png

圧力は高いところから低いところに流れます。ですので低圧蒸気が高圧蒸気に流れ込むということは通常起きません。つまり低圧
蒸気を使って中圧蒸気を作るには、単純に混ぜるだけでは不足なのです。

そこでサーモコンプレッサーは"ベンチュリ効果"を利用します。ベンチュリ効果とは、流体の流速が速くなると圧力が下がるという効果です。
つまり高圧蒸気を高速で流すことによって瞬間的に低圧蒸気より圧力を低くし、高圧蒸気に低圧蒸気を引き込みます。ここで二つの流体が混合した状態で流速が遅くなることによって中圧蒸気を供給することができるのです。
JPL-22-004_003.png

こちらのケーススタディは下記よりダウンロードが可能です!

まとめ

無駄を減らして利益を増やす

サーモコンプレッサーは低圧の蒸気をより高い圧力に昇圧させることによって、利用先のない低圧余剰蒸気の有効活用を可能にする省エネ装置です。

Steam_Jet_Thermocompressor_SJT_01-2.png

- 高所への設置を可能にするシンプルでコンパクトデザイン&軽量
- 低導入コスト&低運用コスト
- 最小限のメンテナンス:可動部や回転部がないため、最小限の保守で運用可能。離れた場所やアクセスできない場所に設置可能
- 専門家によるメンテナンスが不要
- 防爆域での使用が可能
- エネルギーの損失なしに再循環が可能

スパイラックス・サーコのサーモコンプレッサーは、一品一品用途に応じてお客様の仕様に合わせて設計および製造されており、最適なパフォーマンスと投資収益率を実現します。

ぜひご相談ください

カタログ&チラシ

関連Blog

ブログトップ_サーモコンプレッサー.jpg

ブログタイトルD94_サーモコンプレッサーCaseStudy.png

Webinar

Icon_Webinar_SJT.png

2023年9月に開催しましたケミカル業界向け 使いづらい低圧蒸気を使いやすい中圧蒸気に のWebinarです。

興味がございましたらぜひお問い合わせください!

工場でよくみる゛湯気" はエネルギーですが使い道が見つけられずに仕方なく捨てられているケースが多くあります。
サーモコンプレッサーはこれらの゛湯気" を昇圧させることによって工場内で使える蒸気にかえ省エネに寄与することができます。

高精度流量計による見える化で25%の使途不明蒸気を特定

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CaseStudyLogo.png
製薬会社/日本

目的:既存渦流量計の老朽更新

ソリューション:管理強化のため場内で使用している可変オリフィス式蒸気流量計ILVAを提案

成果:計測可能な下限流量が大幅に改善、本来の蒸気消費を可視化。25%の使途不明蒸気の特定と共に、省エネルギーのポテンシャルを確認

課題

既設の蒸気流量計は渦式を使用しており、設置から15年以上が経過のため更新を計画。更新は単なる流量検出ではなく、実負荷を正確に把握し管理ツールとして活用するため、従来の流量計に比べて幅広い測定範囲と精度を持つ流量計への更新を検討。

JPL-23-001_CaseStudies - Pharma01_HR-1 のコピー.jpg

ソリューション

従来の渦式から可変オリフィス式のILVA型蒸気流量計を採用。

レンジアビリティ(測定範囲)が20︓1から100︓1へと向上、計測可能な下限流量が240㎏/hから24kg/hに大幅に改善。

ILVA_透明 のコピー.jpg

成果

これまで把握ができていなかった25%の使途不明蒸気を特定。

メインのプロセス停止時に常時200~250kg/h程度蒸気を消費していることを確認。

改善ポイントとして省エネルギーのポテンシャルを確認。

コメント_アートボード 1.png

流量計比較

JPL-23-001_CaseStudies - Pharma01_HR-2.jpg

更新後の状況

下図はクリックで拡大します。JPL-23-001_CaseStudies - Pharma01_HR-2a.jpg

【蒸気流量計更新後の考察】

25%の使途不明蒸気

メインプロセスがバッチ運転の為、メインプロセス待機時の流量は、運転時の1/10 程度。渦式流量計の下限流量を下回るケースが見られた。また渦式流量計における未計測流量を積算した結果、累積誤差は2,280kg/ 日となり、全体の約25%を締めた。 
* 累積誤差2,280kg/ 日÷全体8,982kg/ 日= 0.253 ≒ 25.3%


放熱抑制による省エネルギーの可能性

メインプロセスは、日中の間に稼働しており、その他の時間は空調機、製品保温等の低圧プロセスが稼働。
低圧プロセス稼働時のみ、蒸気主管を0.8MPaG から0.2MPaG に減圧することで配管の放熱ロスを抑制し約40% 分の放熱蒸気量削減による省エネルギーの可能性あり。

こちらのケーススタディは下記よりダウンロードが可能です!

まとめ

プロセスの完全な制御は精密に測定することから始まります。

生産性、効率性、持続可能性を高めるため、プロセス監査からプログラムの最適化までスパイラックス・サーコはトータルでサポートが可能です。

流量をどの程度正確に測定できるか、スパイラックス・サーコにご相談ください

スパイラックス・サーコの流量計

※ILVA型可変オリフィス式流量計は製品前後のエンジニアリングが必要です。詳細はお問い合わせより連絡いただくか、担当営業までご連絡ください。

関連Blog

流量計測タイトル.jpg流量計測

ブログタイトルD_蒸気見える化の落とし穴_アートボード 1.jpg

Webinar

17B_流量計.png

2022年に開催しました蒸気の見える化と活用法のWebinarです。

興味がございましたらぜひお問い合わせください!

CO2 削減に対する意識はこれまで以上に高まっています。蒸気の省エネを推進するにあたりその指標となる計測は必要不可欠です。今回のウェビナーでは蒸気の見える化と活用法と題し、蒸気の見える化の必要性、流量計測のポイント、計測データの活用法についてご紹介致します。
【主な内容】
・蒸気の見える化とは
・流量計測でわかること
・流量計測のポイント
・計測データの活用事例

BSA型ベローシールバルブ

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脱炭素へ小さな貢献

ベローシールバルブはグランドシール部にベローズを使用しており、シール部からの蒸気漏れを完全に無くす設計になっております。

外観図.jpg

ベローシールバルブのメリット

・ 蒸気漏れがないので、余分なエネルギーロスが防げます。
・ 蒸気漏れがないので、プラントの環境・安全性を良好な  状態に維持できます。
・ グランドシール交換や増し締めが不要なので、保守・管理コストが削減されます。

JPL-14-011_Is4_BSA_印刷用-2.png

ハンドル

握りやすく、操作が軽い非昇降型のハンドルです。また中空ハンドルですのでハンドルが熱くなりません。

スロットリングプラグ

絞り機能がありますので、バイパス弁として使用する場合など、流体を一時的に絞って使用することができます。

ベローズ

当社のベローズは長い実績に裏打ちされています。チタンを含む耐久性の優れたステンレス製ベローズを採用すると同時に、ねじれ防止機構も組み合わせているので長寿命です。

参考資料:ベローシールバルブによる省エネ効果検証

◆一般的な遮断弁(グランドシール方式)の蒸気漏洩金額シミュレーショングラフ

JPL-14-011_Is4_BSA-2.png

計算条件

■グランドシール部の隙間 :0.025(mm) グラフの金額は計算上予想される蒸気漏洩金額のみです。蒸気圧力1MPagでおよそ8万円/年の蒸気漏洩金額になります。(メンテナンスコストや機器停止に伴うコストは含まれません)
■蒸気単価 :6,000(円/ton)
■年間稼働時間 :3,000(時間/年)

ベローシールバルブはグランドシールからの蒸気漏れがなく、保守等のランニングコストも極めて少ない&ゼロ・エミッションでお客様のトータルコストの削減に貢献します。

バルブの開閉操作が楽で、ウォーターハンマーも発生しにくいとの声も頂いております。

ハンドルの軽さをこちらでご覧ください。

価格と納期につきまして

こちらよりお問い合わせください!

リーフレット

A4裏表のリーフレットをご用意しております。下記よりご覧いただけます。

STS17.2型スチームトラップ・ステーション

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No.80_000.jpg

No.80_001.jpg

Case Study

スチームトラップステーションを導入。バイパスラインが無くなりコンパクトになりました。
既存:950 x 370 =351,500 mm2
新設:520 x 230 =119,600 mm2  約1/3のスペースになりました。

No.80_002.jpg

No.80_003.jpg

Video

ドキュメント

関連ブログ

ぜひこちらもご覧ください!

スチームトラップとは のコピー.jpg スチームトラップの種類 のコピー.jpg スチームトラップsennteiji のコピー.jpg

サーモコンプレッサーCaseStudy

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蒸気の省エネを検討する際に『フラッシュ蒸気回収』という言葉を聞いたことありますか?

このフラッシュ蒸気の回収は思いのほか難しいことがあります。詳しくはこちらで解説しています。

ブログトップ_サーモコンプレッサー.jpg

低圧蒸気を再圧縮して回収、利用するサーモコンプレッサーをご紹介しましたが、サーモコンプレッサーのケーススタディを2件ご紹介します!

1.集合ドレンのフラッシュ蒸気回収

◆顧客課題

複数の低、中圧ドレンを集合させて回収のみ行っていた。ドレン回収タンクからは湯気が常に出ており、環境面、経済面において改善が望まれていた。

◆ご提案内容

0.05MPa 程度のほぼ大気圧状態でフラッシュ蒸気回収を実施しました。また、後段に1.0MPa の蒸気を混合させることによって、0.3MPa の蒸気を0.3MPa 蒸気ラインに供給します。もともとの0.3MPa 主蒸気配管に接続することで、ほぼ連続的にすべてのフラッシュ蒸気を利用可能になります。これにより年間 約350 万円のフラッシュ蒸気の回収に成功しました。

SteamLReader vol.14-CS01.png

2.過熱蒸気の混合と減温システム

◆顧客課題

発電施設において低圧の抽出蒸気があるが、低圧蒸気は工場側では使用用途が限られており、余ってしまう。余った低圧蒸気は大気に放蒸しなければならないが、エネルギーロスが大きい。

◆ご提案内容

0.3MPa の低圧蒸気を、2.0MPa の高圧蒸気と混合させることにより、0.8MPa の中圧蒸気を供給します。また、工場での利用は飽和蒸気になるためサーモコンプレッサーの二次側で減圧減温システムを組み込み、安定した中圧蒸気を工場に供給します。低圧蒸気の再圧縮により、中圧蒸気の 約16% が供給可能になるシステムを構築しました。

SteamLReader vol.14-CS02.png

製品カタログ

お問い合わせ

ご質問、お問い合わせはこちらからお願いいたします。

フラッシュ蒸気の再利用方法

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工場の煙突や配管の先から、もやもやしたものが立ち上がっていませんか?

白い蒸気の正体は蒸気漏れではなくフラッシュ蒸気かもしれません。フラッシュ蒸気についてはこちらの記事をご覧ください。

ブログタイトルD_フラッシュ蒸気第1回.jpg ブログタイトルD_フラッシュ蒸気第2回.jpg

今回は実際にフラッシュ蒸気を回収したCaseStudyを2つご紹介します。

CaseStudy1-1.png

製紙会社におけるフラッシュ蒸気の回収

きっかけ

ご提案

◆ドレンタンクの大気開放管から放出されるフラッシュ蒸気が気になっていた。
◆燃料費の高騰により省エネできる方法を模索していた。
生産の安定性を測りながら同時にフラッシュ蒸気を回収し、熱エネルギーの削減できるユニットを工事費も削減できるパッケージでご提案しました。

CaseStudy1-2.png

お客様のコメント

大気開放管から放出されるフラッシュ蒸気が1/3程度になりました。約1年でペイアウトできるのでありがたいです。

CaseStudy2-1.png

食品会社におけるフラッシュ蒸気の回収

きっかけ

ご提案

◆ボイラ給水タンクからの蒸気漏れが気になっていた。
◆製品と接した蒸気のドレンを有効使用できないか。
給水タンクからのフラッシュ蒸気はプロセスに再利用しました。また、製品と接したドレンは廃熱回収システムを可能な限り工事も簡単なパッケージでご提案しました。

CaseStudy2-2.png

お客様のコメント

燃料費が4%削減できている。試算頂いた通りの結果でとても満足しています。

フラッシュタンク

フラッシュタンクにつきましたはこちらをご覧ください。詳細はこちらよりお問い合わせください。

無圧の廃蒸気、無圧フラッシュ蒸気の回収につきましてはこちらにて解説しております。

ブログタイトルD_フラッシュ蒸気第3回.jpg

蒸気システムにおいてドレン回収は大きな省エネ要素です。ドレンからでるフラッシュ蒸気を回収することができれば更なる省エネにつながります。

お問い合わせは上部『お問い合わせ』よりお願いいたします。

お役立ちリンク集

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蒸気に関するお役立ちリンク集をご用意しました。蒸気に関連する分からない事、困り事、ヘルプやヒントが欲しい時など、お気軽にスパイラックス・サーコにご連絡ください!

用語集

ブログタイトルD_用語集リスト.png

蒸気に関する用語、聞きなれない単語も多いですよね。わからない単語がありましたらこちらのページで確認いただけます。

1番検索されている用語は"エンタルピー"です。

わかりづらい用語のリクエストも受付中!

蒸気の計算ツール

Dry Saturated のコピー.png

蒸気表があると便利ですけど常に手元にない場合が多いと思います。こちらのページで必要な数値をすぐに確認できます。

サイトは英語のみ。アプリは日本語で使用できます。

蒸気表 - sxs.pdf

配管サイズの計算ツール

Calculator for Sizing New Pipes.png 最適な配管サイズも計算できます。

アプリ

IPhone用

APP-アップルSXS.png 蒸気の計算ツールがアプリになりました。IPhone用とアンドロイド用のご用意がありますので、それぞれダウンロードお願いします。(無料)
アンドロイド用 APP-アンドロイドSXS.png

セミナー

ブログタイトル_セミナーオンライン_アートボード 1.png

蒸気の初心者向けに開催しているEntryコースはオンラインでも受講が可能です。

修了テストもありますので理解度チェックも可能です。

Blog

Blog.png 実験動画(SteamLab)や機器の作動原理アニメーション、季刊誌の内容よりピックアップした内容など様々なコンテンツをご案内しております。

SteamLeader

SLR.png

季刊誌を発行しています。蒸気の専門家であるスパイラックス・サーコだからこそ提供できる蒸気に関するコンテンツをお届けします。

とくに特集は読みごたえのある内容になっております。

ご登録、バックナンバーはこちらからご覧いただけます。

スパイラックス・サーコとは

スパイラックス・サーコはイギリスのチェルトナムに本社を構え日本支社は1973 年に設立しました。以来50 年に渡り蒸気システムエンジニアリング会社としてお客様へのサービスに務めています。
当社は専門知識に基づくソリューションを提供するグローバル・リーダーであり、蒸気を使用する各種設備を効率的にお使いいただくための設計、メンテナンス、運転を提案しています。
グローバル・ネットワーク、専門知識、高い技術力、幅広い製品とサービスにより、産業の枠を超えた幅広い分野で環境にやさしくかつユニークな蒸気のソリューションを提供して参ります。
当社では全てのセールスエンジニアに蒸気エンジニアリングのトレーニングを継続して行います。世界59 カ所にある当社の研修センターでは、その多くに実際に蒸気が流れるプロセスを再現し実践的知識を社員に教育しています。

Charlton_House_Building_15.jpg

こちらから会社案内をご覧いただけます。




お問い合わせ

お問い合わせ、ご質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。

スチームトラップマネジメント 第1回

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蒸気に関するWebマガジン No.88

TD42_Thermodynamic_Steam_Trap_Installation_02LR.jpg

蒸気システムにおいて、スチームトラップというのは欠かせない設備ですね。蒸気システムにおいての理想のひとつはいかに蒸気だけを供給することができるかという点です。スチームトラップはその名前の通り、蒸気(スチーム)を捕らえて(トラップして)、その他の流体を蒸気システムから排出する設備です。

スチームトラップの定義

ISOやJISの規格では "蒸気機器から凝縮水を自動的に排出し,原則として閉弁の間は生蒸気を漏らさない弁装置を内蔵しているもの"と定義されています。またその種類は大きく作動原理により3種類に分類されており、それらはそれぞれ『機械式』『温調式』『熱力学式』と呼ばれています。それぞれその作動方式の中でもよく見かけるものがフロート式、バケット式、バイメタル式、バランスプレッシャー式とディスク式の5つがあり、大手のスチームトラップメーカーではおおよそこの5つのスチームトラップで使い分けがされます。

No.89_01.png

スチームトラップの役割と選定

スチームトラップの役割は定義されている通り、蒸気システムからのドレン排出であり、蒸気システムが設計された通り蒸気で満たされて稼働することが唯一にして最大の役割です。

①ドレンの排出能力

まず一番重要な選定基準は『ドレンを排出できる』ことです。

●圧力 ●温度 ●流量

通常のドレン排出であればこの3点さえ仕様を満足しておけば、上の5種類のスチームトラップのどれを選定しても、設置環境を整えてあげることでドレンの排出は可能です。また過熱蒸気の場合には温度と流量を複数検討する必要がある場合もありますので気を付けましょう。

②一次側のドレン溜り

スチームトラップはドレンを排出するのが仕事ですが、その作動方式によってはドレンの排出能力が足りていても一次側に一定量のドレンを保有してしまうことがあります。これは場合によっては『蒸気システムを蒸気で満たす』という役割の邪魔になってしまう可能性があります。特に熱交換器のドレン排出では加熱能力に直接影響がでやすいため水位を感知しているトラップであれば、一次側にドレンがたまることはないため、機械式トラップが推奨になります。その他のトラップでも一次側配管をしっかり設計することによってこのデメリットは解消できますが、設計の自由度を考えるとやはり機械式トラップを選んだ方が無難といえるでしょう。

③フェールオープンとフェールクローズ

スチームトラップは可動部がありますので、故障は発生します。ここで注意すべき点は壊れた際に『ドレンを排出できない』か『蒸気を漏らす』かです。ここに関してはアプリケーションごとによって優先順位が変わってきますが、ポイントは大きく2つで『すぐに気づけるか』と『すぐに直せるか』です。ここでも注意すべき点は蒸気システムからのドレン排出の優先です。配管の中間トラップ等はすぐに気づくことまたすぐに直すことも容易ではないケースが多いためウォータハンマ―の危険性が付きまといますのでフェールオープンにすべきでしょう。

④空気の排出能力

蒸気配管には空気が混入してしまうことがどうしてもあります。特に24時間稼働でない場合には、毎日ボイラー休止時には高確率で配管内に空気が入ってきてしまいます。空気は非常に優秀な断熱材であるため、蒸気システムとしては当然排出できることが好ましいです。この場合には、蒸気配管の管末に空気抜き弁を設置することと装置でもなるべく空気障害解消機能を持ったスチームトラップが推奨になります。

⑤蒸気障害

アプリケーションによっては蒸気障害といわれる現象が発生します。これは回転機などでトラップの一次側にドレンより先に蒸気が来ることによってスチームトラップがドレンがないと判断してしまいドレン除去ができない場合です。こういった場合には蒸気障害解消機能付きのスチームトラップを選定しましょう。

No.89_02.png

スチームトラップの作動

各スチームトラップの作動についてはこちらの動画で纏めてあります。ぜひご覧ください。

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スチームラボ|スチームトラップ (spiraxsarco.co.jp)

次回

スチームトラップはスチームトラップに到達したドレンしか排出できません。なのでドレンが発生してからしっかりとスチームトラップに到達するように配管を設計してあげることが非常に大切です。第2回ではドレンがトスチームトラップに到達するまでの道のりを見ていきましょう。

蒸気に関連する用語集

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蒸気に関連する用語を集めました。聞いたことない用語に出会った際にぜひ参考にしてみてください。今後も追加していきます。もっと詳しく説明してほしいという用語がありましたら、ぜひこちらまで。


ア行カ行サ行タ行ナ行ハ行マ行ヤ行ラ行

用語 英語表記 解説

アウトフローヒーター

Outflow heaters

貯湯タンクの側面・下部に設置されたシェルアンドチューブ式熱交換器のこと。タンクから吐出されるオイルを局部的に加熱する

アキュムレーション

Accumulation

保護対象システムの最大許容作動ゲージ圧を越える圧力増加のこと

ウォーターハンマー

Water hammer

ドレンの「かたまり」と障害物の衝撃によっておこる騒音と振動のこと。詳しくはこちらで解説しています

エコノマイザー

Economizer

高温の排煙中のエネルギーを用いてボイラの熱交換率を改善する装置で熱交換器の一種

エンタルピー

Enthalpy

物体が持つエネルギーの総量で単位はkJ(キロジュール)やkcal(キロカロリー)。また単位質量当たりの物体の持つエネルギーは比エンタルピーと呼ばれkJ/kgで表される。工業分野では後者の比エンタルピーが良く利用される。詳しくはこちらで解説しています

エントロピー

Entropy 物体の「乱雑さ」を表す指標。熱量を温度で割ったkJ/K(キロジュール/ケルビン)で表されSという記号が使われる。こちらもエンタルピー同様に単位質量当たりのエントロピーは比エントロピーと呼ばれる

オートクレーブ 

Autoclaves 蒸気を充満する加圧容器で医療機器の滅菌や高温高圧を使用した化学反応(ゴムの加硫など)に使用される機器

オートチューニング

Auto-Tuning 特定の時間オン/オフ制御に切り替える時間中に制御装置がその応答の結果を分析し、自らPID定数を計算して設定する機能

オーバーシュート

Overshoot 加熱時に被加熱物体が目標温度を超えてしまった際の温度超過分のこと

塊状流

Massive flow

蒸気配管の中をドレンが塊になって流れる様。こちらで解説しています

過熱蒸気

Superheated steam 飽和蒸気がより高温の伝熱面にさらされると、その温度が蒸発温度を越えて上昇した蒸気のこと

環状散乱流

Annular scattering flow

湿り飽和蒸気の代表的な流れ。環状流に似ていますが気相に浮遊する水滴状態の水分も含まれている。こちらで解説しています

環状流

Annular flow

蒸気配管の中をドレンが配管壁を伝い環状に流れる様。こちらで解説しています

間接加熱

Indirect heating

熱交換器などを使って間接的に加熱する方法。温水製造における間接加熱をこちらで解説しています

キャビテーション

Cavitation

液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象である。空洞現象ともいわれる。詳しくはこちらで解説しています

キャリーオーバー

Carry-over

ボイラで発生した蒸気に、ボイラ内の水が混ざった状態で運ばれてしまう現象のこと。詳しくはこちらで解説しています

給水

Supply water

ボイラへ供給する水のこと

給水タンク

Water tanks

蒸気ボイラに供給される水を一時的に貯めるタンクのこと

ゲージ圧

Gauge pressure 大気圧を基準点とした圧力単位。ゲージ圧=絶対圧-大気圧(0.1) これは海面での大気圧の平均値。MPaG

顕熱

Sensible heat 温度上昇また温度下降を伴う熱のことをいう。 温度が上昇または下降するときに変化する熱のことを指すもの

差圧

Differential pressure 単純に二つの圧力の差

散乱流

Scattered flow

水分が浮遊する水滴状態の流れで乾き度の高い蒸気の流れ。こちらで解説しています

時間比例方式制御

Time proportional method

蒸気をON-OFFで供給する際に比例周期(標準は20秒)で何秒供給するか決めて制御する方式。こちらで解説しています

ジャケット釜

Jacketed Pans

ステンレスまたは銅製の釜で、食品・飲料業などであらゆる材料の煮沸に使用される。この巨釜は二重釜構造になっておりジャケット部に蒸気を充満させ釜内部の材料を加熱する

蒸気障害

Steam locking

トラップ内が蒸気でロックされドレンが排出できない現象。サイフォン管や封管からドレンを除去する場合に起こりやすい。こちらで解説しています

蒸解

Digesters

化学パルプの製造過程でパルプの原料である木材チップに薬液を加えて高温・高圧で煮て、樹脂(主にリグニン)を溶かすこと

出典:日本製紙グループ 紙の豆知識

水位制御(ボイラ)

Water level control 水位が低下しすぎてボイラ管が水面から露出した場合、ボイラ管が過熱されて破損し爆発を起こす恐れがあるためボイラ内の水位を制御する事

水質処理

Water treatment 水道水はボイラに最適とは言えないため、薬品で処理し不純物を減らすこと

SCADAシステム

SCADA 監視制御データ収集システム(Supervisory control and data acquisition)スキャダと読む

スケール

Scale 配管内に析出する難溶性の物質

ストール

Stall

熱交換器からのドレンの流れが減少または停止する現象。詳しくはこちらで解説しています

スパージパイプ

Sparge pipe 一定の位置(通常は4時と8時の位置)に孔をあけ、タンク内に蒸気を噴出する蒸射管

絶対圧

Absolute Pressure 完全真空を基準点とした圧力単位。すなわち完全真空の圧力が0 bar A = MPaA

セルフチューニング 

Self-Tuning オートチューニングでは試運転時のPID定数を設定するが、それだけでなくプロセスシステムの変化又はアプリケーション状況の変化により必要であればそれを設定し直す機能

剪断ピン

Breaking pin/ shear pin 入口静圧で作動する非再閉圧力逃がし装置で、圧力保持部を支持するピンの負荷部の剪断によって機能する

潜熱

Latent heat 物体が融解・気化のときに吸収し、凝結のときに出す熱

全熱

Total spesific entropy 蒸気が保有している総てのエネルギー。顕熱+潜熱=全熱

ツィーグラー・ニコルズ法 

Ziegler-Nicholls method 周波数応答法限界感度法とも呼ばれる。実際の負荷に対する制御装置の設定を決定するのに非常に有効。安定点に達するための増幅器として制御装置を使用する

伝導

Conduction 個体もしくは静止流体のいずれかの媒体で温度勾配が潠題する場合に起こる熱の伝達のこと

ターンダウン

Turn down ターンタウン比はアプリケーションにおける最大流量と最小流量の比

直接蒸射

Direct steam injection

直接蒸気を噴射して加熱・殺菌する方法。温水製造における直接蒸射をこちらで解説しています

TDS管理

TDS management TDS濃度を正常に保つためにボイラの缶水を一部定期的に排出してTDSを管理する

TDS濃度

TDS concentration 総溶解固形分濃度 TDSとは、Total Dissolved Solids=総溶解固形分のこと

トレーシング/

トレース

Trace heating/Trace

大きい口径のプロセス配管の外面に沿って小径の蒸気管を設置した加熱保温システム。詳しくはこちらで解説しています

ドレン

Condensate

蒸気が放熱して凝縮したもの。ドレンの持っているエネルギーについてこちらで解説しています

2相流

Two-phase flow 配管中を流れる蒸気は気体(蒸気)と液体(ドレン)からなる気液2相の流れ

熱交換器

Heat exchanger

ある媒体から別の媒体への熱伝達を促す機器。くわしくはこちらで解説しています

ノンフロー型アプリケーション 

Non-flow aplication

加熱される製品を容器内に充満させて加熱するバッチ式アプリケーションのこと。貯湯槽やタイヤプレス、ランドリー用タンブラー、加硫装置、オートクレーブなど

バッチ式制御

Batch prosesses

製品を設定温度まで加熱したり、設定温度を一定時間保持する制御。温水製造におけるバッチ式をこちらで解説しています

バランスレスバンプレス

Balanceless Bumpless

自動制御ループの中断(「手動」-「自動」切り替え機能で特定の制御条件において自動制御を必要とする場合がある)を回避する機能。出力信号を一致させる

比エンタルピー

Specific enthalpy

単位質量(1kg)あたりのエンタルピー。kJ/kg。詳しくはこちらで解説しています

比熱

Specific heat

質量1kgの物質の温度を1℃上げるのに必要なエネルギー。水の比熱は4.19kJ/kg℃(0~100℃の場合)

ビルエネルギー管理システム

BEMS (Building and Energy Management System) ベムスと読む

ファウリング

Fouling

伝熱面に蓄積した沈着物によって熱の流れに抵抗が加わって起こる現象

フィルタースチーム

Filter steam

蒸気の純度で分類した際にフィルター(通常5ミクロン)を通した蒸気のこと。こちらで解説しています

フェイルセーフ

Fail-Fafe

故障した際に安全を確保するために機器が行う動作。フェイルオープンとフェイルクローズがある

フォーミング

Foaming

これはボイラ水面の濃度上昇により、蒸気出口とのスペースに泡が生成される現象のこと。詳しくはこちらで解説しています

吹出し圧力

Opening pressure

所定の流量を排出するのに十分なリフトが得られるゲージ圧。設定圧力に吹出し圧力差を加算したものに等しい

吹出し係数

Coefficient of discharge

理論上の吹出し量と実際の吹出し量の比

腐食

Corrosion

配管が金属の場合、隣接する物質(水や空気など)と化学反応を起こし変質し錆などができること

プライミング

Priming 大きな負荷が突然加えられることによって蒸気圧が急激に降下するとボイラ水が配管内に引き込まれ、流れる現象のこと

フラッシュ蒸気

Flash steam

ドレンがより低い圧力の個所に排出された際にドレンの一部が再蒸発してできる蒸気。詳しくはこちらで解説しています

ブリッジ(自動化用語)

Bridges

ネットワーク上のフィールドバスプロトコルとコンピュータとの間をインターフェースするデバイスのこと

フロー型アプリケーション

Flow aplication 加熱される流体がコンスタントに伝熱面を流れている連続式アプリケーションのこと。シェルアンドチューブ式熱交換器、エアヒーター用バッテリーなど

ブローダウン

Blowdown 缶水のPhを維持するために、濃縮された缶水の排出を行うプロセス

プロセス

Process 工程。工場において加熱プロセス、乾燥プロセスのように使われる

プロセスタンク加熱

Process tank heating 液体タンク内に蒸気管を沈めタンクの内容物を設定温度まで加熱する

飽和蒸気

Saturated steam 水と水蒸気のように同じ物質の液体と蒸気が熱平衡にあるときの、その蒸気を飽和蒸気とよぶ

ポッピング圧力

Popping pressure 圧力逃がし弁の増大する入口静圧の値でこの圧力において測定可能なリフトがある、または吹出しが連続的になると視覚、触覚、聴覚によって判断される

水処理

Water treatment 水質処理と同じ

モリエル線図

Mollier diagram 蒸気の比エンタルピーをその比エントロピー(sg)との比較において作図した線図のこと。H-S図とも呼ばれる

溶解固形分

Total dissolved solids ボイラの缶水中にブローダウンで除去できなかった不純物。=TDS

溶存酸素量

Dissolved gases (oxygen) 水に溶けている酸素の量。加熱することによって溶存酸素量は低減する

リフト

Lift ディスクが閉止位置から移動する距離

臨界圧力

Critical Pressure 一般にどんな気体でも、ある温度以下でないと液化しない。この限界の温度を臨界温度といい、その温度で液化させるのに必要な圧力を臨界圧力という

累積背圧

Built-up backpressure 吹出しにより出口側に蓄積されるゲージ圧

レベル制御

Level control

プロセスタンクなどの液体水位の制御。水位制御ともいう

レンジアビリティ

Rangeability

機器の持つ制御可能(流量計測可能)な最大流量と最小流量の比。流量計におけるレンジアビリティをこちらで解説しています。

連続式制御

Continuous control system

需要の有無に関係なく一定出力を保つ制御。温水製造における連続式をこちらで解説しています

連続比例方式制御

Continuous proportional method

蒸気を連続的に供給し加熱量を何%増減するか決めて制御する方式。こちらで解説しています


ア行カ行サ行タ行ナ行ハ行マ行ヤ行ラ行

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スチームラボ|加湿器のドレンだれが起きるか

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蒸気に関するWebマガジン No.82

スチームラボIcon.png

衛生環境に対する意識はこれまで以上に高まっておりウイルスへの対策が注目されています。加湿は特に重要なファクターとして位置づけられています。スパイラックス・サーコでは加湿アプリケーションにおいて使用する「水が細菌の繁殖を引き起こせない100℃の温度に加熱されるため完全に無菌の大気湿度を生成できる」蒸気式加湿をお勧めしています。

加湿器を使用する上での懸念事項の一つとしてドレンだれがあると思います。ドレンだれが起こると垂れた水によってできた水溜まりが細菌の繁殖の温床になったり、設備に腐食が発生するため、できるだけ避けたい現象です。

スパイラックス・サーコの直接蒸射式加湿器はドレンだれがないことをメリットの一つに挙げています。

今回のスチームラボでは、加湿器のドレンだれが起こるかの実験を行いました。 水分のない蒸気を確認いただけます。

◆カタログ

蒸気噴射式加湿器のカタログはこちらから。

◆実験のリクエストを受け付けております。ご意見、ご感想もよろしくお願いします。

https://forms.gle/NoNxKH9iban8PtXc9

用語解説 トレース/トレーシングとは

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蒸気に関するWebマガジン No.73

蒸気トレーシング/トレースとは

トレーシングと聞いてどのようなものが頭に浮かびますか?私が新入社員だった際は、半透明な紙のトレーシングペーパーを思い浮かべました。トレースはなぞること、追跡することを意味します。

蒸気システムにおいてのトレーシング(トレース)とは、加熱保温システムです。

トレーシング フロー.png

トレーサー(トレーシング/トレース)とは、通常大きい口径のプロセス配管の外面に沿って設置される小径の蒸気管です。熱伝導性の高い接着剤がトレーサーとプロセス配管との間に使用されることもあります。その後この2本の管をまとめて保温材で覆います。トレーサーから伝わった熱は、大径のプロセス配管の内容物の凝固を防いで(高温水用では凍結防止)、プロセス流体の温度を維持しポンプで移送できる状態を保ちます。幅広い産業において、配管や貯蔵タンク・処理タンク等の適切な運転に不可欠な要素です。

トレーシング管断面図.png主管にワックスが流れる配管に蒸気トレーサー管を配置した断面図です。


トレースは一般に石油化学産業で見られますが、食品や製薬の分野でも油脂やグルコースに使用されます。これらの材料の多くは常温よりも高い温度でしかポンプ輸送できないためです。化学産業では酢酸、アスファルト、硫黄、亜鉛化合物など様々な材料を規定温度において配管で輸送します。


広範囲に配管を巡らせる製造業において、蒸気によるトレーシングは最も一般的な方法です。配管が短い場合や蒸気が利用できない場合、電気トレースや低温であれば温水トレースも使用されることがあります。

蒸気トレースと電気トレースの比較

蒸気トレースと電気トレースのメリットを下表にまとめました。

トレーシング_表.png

スパイラックス・サーコではトレーシング用にマニホールドをご用意しております。

マニホールド_透明 のコピー.png

鍛鋼製のコンパクトなマニホールドで、スチーム・ トレース・ヘッダーやドレン・ ヘッダーにも利用いただけます。

スパイラックス・サーコのマニフォールドの詳細はこちらからご覧いただけます。

スチームラボ|スチームトラップの作動とディフューザーの騒音削減効果

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蒸気に関するWebマガジン No.67

スチームラボIcon.png

実験用に透明配管を作成し、スチームトラップの作動とディフューザーの騒音削減効果の実験を行いました。 配管に取り付けられたトラップの二次側がどうなっているかご存知ですか?スチームトラップの作動音が気になる個所はありませんか? ぜひご覧ください。


実験のリクエストを受け付けております。ご意見、ご感想もよろしくお願いします。 https://forms.gle/NoNxKH9iban8PtXc9

スチームトラップの構造はこちらからご覧ください。

スチームトラップの種類

温調式:バランスプレッシャー式、バイメタル式

機械式:フロート式、逆バケット式

熱力学式:ディスク式など

ディフューザーの詳細はこちらから。

温水製造におけるバッチ式と連続式の違い

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蒸気に関するWebマガジン No.63

蒸気で温水を製造することは最も一般的なアプリケーションです。その製造方法も加熱方法では直接蒸射と間接加熱にわかれ、それぞれがバッチ式と連続式にわかれます。

1.直接蒸射

tyokusetsu.jpg水を張ったタンクの中や水の循環ラインに直接蒸気を蒸射して温水を製造する方法です。水中に蒸射された蒸気は温水となり、タンクや循環ライン中の水の質量を増加させることになり、温水がオーバーブローすることもありますが、加熱装置としては、サイレンサーやインラインミキサー等、安価な機器を使用できるので、設備コストが安く大量の蒸気エネルギーを水に与えることができます。

2.間接加熱

Kansetsu_1_アートボード 1.jpgシェル&チューブ熱交やプレート式熱交を使って貯湯槽の加温や連続式給湯器として温水を製造する方法です。間接加熱なので給湯用の水に蒸気が混入することも無く、よりクリーンで質量が増えることもありません。
従ってオーバーブローのリスクは減少するが熱交換器からドレンとして排水されるので、エネルギーの効率的な使用を考えるとドレン回収が必須となります。

これらのことから、温水製造の選択肢は広いですがそのニーズに基づいて直接/間接の使い分けはされていますが蒸気消費量は同じでも瞬間蒸気流量に大きな違いがあることに気付かず、結果として蒸気量が不足しボイラ圧力が低下する等のトラブルの原因になっているケースを見掛けます。

3.連続式とバッチ式における瞬間蒸気流量の違い

Houshikixsx20210801.gif

600ℓの水を1時間で20℃から60℃まで加熱するのに必要な熱量はバッチ式でも連続式でも同じです。これは、次の式で計算します。
Q = m x Cp x (t2 - t1)
Q : 必要熱量
m : 質量
Cp : 比熱
t2 : 水の目的温度
t1 : 水の初温
従って連続式でもバッチ式でも、消費する蒸気量は同じであるがここに大きな落とし穴があるのです。

連続式の場合は、600ℓ/時なので10ℓ/分の水を20℃から60℃まで加熱し続けるので蒸気温度と水の温度差は常に一定で、蒸気量も1時間を通して一定となります。
しかし、バッチ式の場合はタンクに600ℓの水が20℃貯水されており1時間後には60℃まで昇温することになります。蒸気と水温との温度差は水温の上昇に沿って変化し続けます。先の計算でもとめた蒸気量は水温が40℃の時の蒸気消費量でその値を100%とすると20℃の時は122%、60℃の時は78%(蒸気圧力を0.2MPagとして計算)と変化するのです。
これがバッチ装置における蒸気の流れ方で配管設計やボイラの能力に直接影響を与えるリスクがあります。
貯湯槽(バッチ)からEasiHeat(連続式温水製造器)への変更は、蒸気のピーク負荷を抑えるという点で、とても有益な方法で冬場に蒸気量が不足する工場では一つの解決策となり得ます。
また、どうしてもバッチ装置でピーク負荷を低減する必要がある場合は水温を上昇させて給水する「湯張り」という方法がピーク負荷の低減と昇温時間の短縮という二つの点で利点があります。

Change of Steam temp and Water temp.png

お湯を沸かすというシンプルなニーズに対してその方法は直接蒸射、間接加熱、バッチ式、連続式等に分類され、それぞれ利点、欠点、効率、安全性が異なります。
まずどの給湯システムが工場の現状に最適でメリットがあるのかを一度考えてみてはいかがでしょうか?

ぜひこちらの記事もお読みください!

温水をつくる-貯湯槽編- はこちら

温水をつくる-瞬間給湯編- は次回公開予定です。

蒸気の制御 CaseStudy

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蒸気に関するWebマガジン No.61

蒸気の制御 CaseStudy

第1回はこちら。蒸気流量の制御、バルブ特性、Kv値と蒸気流量について

第2回はこちら。トリムとシートオプションについて。

第3回はこちら。コントロールオプションについて。

第4回はこちら。蒸気プロセスと制御について。

今回は上記4回を踏まえて蒸気の制御のCaseStudyを2つ、ご紹介します。

1.自動送気システム

◇顧客課題

週末に工場を止めるため、月曜日の朝の始動にはマニュアル操作でボイラヘッダーのバルブを操作、慎重に行っていてもウォータハンマーが発生していた。

◆ご提案内容

蒸気の自動送気システムを導入、カレンダーに連動し「通常運転」「待機運転」「暖機運転」を設定することによって、蒸気の送気システムを自動化しました。工場の稼働前に自動的に運転することによって、 ウォーターハンマーを軽減します。
また自動化になったため月曜日の早朝の仕事が約1時間短縮されました。「待機運転」によって、週中でも使用していなかった夜間の数時間の蒸気圧力を下げることができ、省エネも実現されます。

No.61_im01.png

2.自力式減圧弁から空圧式制御弁への移行

◇顧客課題

高圧ヘッダー(0.7MPa)から低圧ヘッダー(0.2MPa) に自力式減圧弁を利用している。蒸気の使用量が少なくなると低圧ヘッダーの安全弁が作動し、そのたびにアラームがなるため現場確認が必要。調整も必要な場合が多い。設計当時から20 年以上たっているため、減圧弁自体の選定も現状と即していない。

◆ご提案内容

自力式減圧弁では蒸気流量によって、多少の圧力変動が起こるドゥループとよばれる圧力誤差があります。そこで、空圧式制御弁を設置することによって常に低圧ヘッダーの圧力を0.15MPa ±0.02MPa に制御します。安全弁の無駄な作動がなくなるので、アラームも減り、監視が容易になりました。また細かな調整、無理な運転がなくなると、損耗も少なくなります。メンテナンス頻度も約1/3 程度に抑えることができました。 

No.61_im02.png

いかがでしたでしょうか。蒸気の制御を改善したい場合や、何をしたらよいかわからない場合などお気軽にお問い合わせください。

APT14型ハイブリッド・プレッシャーポンプ

スパイラックス・サーコのAPT14型ハイブリッド・プレッシャーポンプ

APT14型は逆止弁とスチームトラップを組み込んだハイブリッド型ポンプです。1台で3つの機能を持ち省スペース化と設計・配管工数の低減が図れます。


製品ページは"こちら"から

蒸気の制御 第4回

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蒸気に関するWebマガジン No.60

蒸気の制御 第4回

蒸気の制御 第1回はこちらからご覧ください。蒸気流量の制御、バルブ特性、Kv値と蒸気流量について解説しています。

蒸気の制御 第2回はこちらからご覧ください。トリムとシートオプションについて解説しています。

蒸気の制御 第3回はこちらからご覧ください。コントロールオプションについて解説しています。

蒸気プロセスと制御

No.55_1_10_バッチプロセス.jpg

上に示すバッチプロセスでは製品を設定温度まで加熱し、設定温度にすると温度を一定時間保つという制御です。この場合では蒸気の最大流量は初期の加熱時が一番必要になりますが、製品品質の観点だと温度の精度が一番求められるのは、設定温度の到達後の温度保持の段階になります。「初期の最大流量」「低流量時の制御精度」の2点が必要になります。

No.55_1_11_蒸気逃し弁.jpg

上に示す蒸気の逃がし弁では、急な圧力上昇の際に安全弁の設定圧力前まで制御する必要があります。また蒸気を逃がした後にゆっくりと閉弁していき、低流量時での制御も求められることが考えられます。「圧力維持のための瞬間最大流量」「開弁速度」「低騒音対策」「非作動時の蒸気漏れ」「低流量時における制御精度」等がバルブの選定において重要視されます。

上記のプロセス以外にも、それぞれのプロセスではそれぞれに特徴があり、そのプロセスにおける最適な選定をすることが大切です。

こちらの蒸気の制御に関するCaseStudyはこちらからご覧いただけます。

蒸気の制御 第3回

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蒸気に関するWebマガジン No.59

蒸気の制御 第3回

蒸気の制御 第1回はこちらからご覧ください。蒸気流量の制御、バルブ特性、Kv値と蒸気流量について解説しています。

蒸気の制御 第2回はこちらからご覧ください。トリムとシートオプションについて解説しています。

コントロールオプション

No.55_1_09_コントロールオプション.jpg

①ボリュームブースタ

大口径の空圧式制御弁を制御する際に制御速度(反応速度)を早くするために使用します。
主用途:大型制御弁、一次圧力制御弁

②エアセパレータ


圧搾空気は配管内において、一部の水分が凝縮します。特に屋外である場合には水分が想定されることが多く、水分によるポジショナの故障のリスクを低減します。
主用途:屋外設置、重要性の高い制御弁、湿気の多い地域での使用

③フィルターレギュレータ

ポジショナの一次側で圧搾空気の圧力を調整し、簡易的に異物を除去します。
主用途:通常仕様

④ロックアップバルブ

圧搾空気の供給が止まった場合に、通常であれば、制御弁は全閉/全開でバルブ開度が決まってしまいますが、ロックアップバルブは圧力が下がってきたことを感知し、現状の開度を保ってくれます。
主用途:減温システム

⑤ハンドル

計装機器の故障等の不測の事態にマニュアルでの操作が可能。また試運転やトラブルシューティングの際にも活用可能。
主用途:蒸気主管

次回は蒸気プロセスと制御について解説します。

蒸気の制御 第2回

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蒸気に関するWebマガジン No.58

蒸気の制御 第2回

蒸気の制御 第1回はこちらからご覧ください。蒸気流量の制御、バルブ特性、Kv値と蒸気流量について解説しています。

トリム/シートオプション

No.55_1_06_トリムシートオプション.jpgトリムやシートはバルブ特性やバルブの特長を決めることになる一番重要な部品になります。







①流量特性

No.55_1_07_流量特性.jpg

●イコールパーセンテージ
主用途:温度制御、圧力制御、流量制御等の比例制御
●リニア
主用途:水位制御、流量制御(圧力差の変動が少ない場合)、
    一次圧力制御
●ファストオープニング
主用途:ON/OFF制御

②ステライト加工

主用途:減圧比が高いアプリケーション
    流量が多いアプリケーション

③低騒音トリム

No.55_1_08_低騒音トリム.jpg

主用途:主管の減圧制御、蒸気逃がし弁等の減圧比が高いアプリケーション

④微小流量

主用途:研究利用。
    直接加熱等で非常に蒸気流量が少ない場合。

⑤バルブシートと遮断性能(漏れ量)

●メタルシート: クラスIV
 主用途:蒸気主管の圧力制御、少量の蒸気漏れが許容可能なプロセス

●LFPシート: クラスVI
 主用途:温度/圧力制御がシビアなプロセス、遮断弁に近い遮断性能を求めるプロセス

次回はコントロールオプションについて解説いたします。