蒸気に関するWebマガジン|スパイラックス・サーコ
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使いづらい低圧蒸気を使いやすい中圧蒸気に! サーモコンプレッサー

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蒸気の省エネを検討すると"フラッシュ蒸気回収"という言葉を聞いたことがある人も多いのではないのでしょうか?ただし、このフラッシュ蒸気の回収は、思いのほか実現が難しかったりします。
そこで今回は「サーモコンプレッサー」という機器を使って低圧蒸気を再圧縮して回収、利用する方法をご紹介します。

▶ なぜフラッシュ蒸気回収は難しいのか?

フラッシュ蒸気回収が難しい原因は、ひとえに高圧蒸気の設備の近くに低圧蒸気の利用先がなければならず、また使用タイミングも重なっている必要があるからです。例えば、製麺工場では高圧蒸気を利用する"フライヤー"と低圧蒸気を使用する"蒸し"の工程がある、といった状態です。

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しかし、このように両方を一つの生産プロセスで有しているという条件は、どの工場でも見受けられるものではありません。合致するアプリケーションは、ある程度限定されてしまいます。

▶ 回収条件を緩和するには?

高圧蒸気は圧力が高くなければ、再利用に十分なフラッシュ蒸気の量が発生せず、省エネメリットが少なくなります。また、フラッシュ蒸気の圧力を下げすぎると、今度は利用先がなくなってしまいます。
そこで登場するのが、サーモコンプレッサーです。サーモコンプレッサーは高圧蒸気を低圧蒸気と混ぜることによって、中圧蒸気を作ることができます。つまり、低圧蒸気の回収条件を緩和することができるのです。

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▶サーモコンプレッサーの原理

―高圧蒸気と低圧蒸気を混ぜると、中圧蒸気になる。―
こう表現すると非常に簡単に聞こえますが、簡単に混ざるのでしょうか?

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圧力は高いところから低いところに流れます。ですので、低圧蒸気が高圧蒸気に流れ込むということは通常起きません。つまり、低圧蒸気を使って中圧蒸気を作るには、単純に混ぜるだけでは不足なのです。

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そこでサーモコンプレッサーは"ベンチュリ効果"を利用します。ベンチュリ効果とは、流体の流速が速くなると圧力が下がるという効果です。
つまり高圧蒸気を高速で流すことによって瞬間的に低圧蒸気より圧力を低くし、高圧蒸気に低圧蒸気を引き込みます。ここで二つの流体が混合した状態で流速が遅くなることによって中圧蒸気を供給することができるのです。

サーモコンプレッサーの原理については、こちらのビデオで確認いただけます。

▶ いかがでしたか?

サーモコンプレッサーでどのようなアプリケーションでもフラッシュ蒸気回収ができる!・・・というわけではありませんが、フラッシュ蒸気を活用できる幅が広がるのではないでしょうか?
興味を持たれましたら、詳細はスパイラックス・サーコのエンジニアまでご相談ください。