蒸気配管の困った現象#02ストールとは
蒸気に関するWebマガジン No.22
◆こんな症状、ありませんか?
・製品に焼きムラ、加熱不足
・ウォーターハンマー
・熱交換器が凍結でパンク
・制御弁がハンチング
・機器の寿命が短い
・熱交換器のガスケット漏れ
・配管腐食 等
これらの症状は全て、ストールが原因かもしれません。
◆ストールとは
ストールとは、熱交換器からのドレンの流れの減少または停止のことを表します。
熱交換器の温度制御で背圧が0.1MPagある場合
◆ストールを解消するには?
プレッシャーポンプを熱交換器に設置することを推奨します。
①プレッシャーポンプを熱交換器に設置する。
②熱交換器とプレッシャーポンプ内の圧力は均圧管によって常に同圧になる。
③熱交換器が負圧になってもドレンは自重で排出される。
④ドレンが一定量ポンプに溜まると、駆動蒸気がポンプ内に入り込み、蒸気圧力によって圧送される。
⑤ストールを解消
※負圧ではない時は、プレッシャーポンプはスチームトラップとして機能します。
◆なぜストールを解消する必要があるの?
ドレンが熱交換器内に滞留しないので、負荷変動に対応した加熱ムラの無い理想的な加熱が行えるばかりでなく、ウォーター・ハンマーの発生や凍結によるヒーターの破損も防止することができます。
ストールを解消し、さらにドレンを回収すれば、コスト削減に貢献できます。スパイラックス・サーコの効果的なドレン回収システムは、蒸気を使用する装置から高温のドレンを回収し、ボイラ給水システムに戻すもので、短期間での投資を回収が可能になります。