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スパイラックス・サーコのスチームトラップ診断

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スチームトラップは効果的で効率的な蒸気システムの基本です。スパイラックス・サーコの訓練されたエンジニアならスチームトラップの正常・不良を的確に判定し不具合や要改善箇所も診断報告できます。 株式会社.jpg

スチームトラップが詰まった場合

症状 その影響
蒸気品質の低下 生産プロセスの効果が低い
製品が要求水準に達しない
汚染につながる腐食の可能性 製品の品質とプロセス効率の低下のリスク
浸食/腐食 メンテナンスコストの増加
プロセスのダウンタイム増加
ウォーターハンマー メンテナンスの増加
健康と安全の問題
潜在的な微生物の増殖 製品が要求水準に達しない
プロセスが停止

スチームトラップが漏れた場合

症状 その影響
蒸気が大気に放出 燃料費、炭素排出量、水の消費量の増加
これらにより運用コストの増加/利益の減少
ウォーターハンマー メンテナンスの増加
健康と安全の問題

スパイラックス・サーコではSQT蒸気の質診断も提供しています。

SQT:Steam Quality Testing

専用のキットを用いてEN285に準拠した"蒸気の質"のテストを行い、レポート 
と証明書を発行できます。

SQT.png

ぜひスチームトラップ診断をご検討ください!お問い合わせはこちらから

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蒸気技術セミナー

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スパイラックス・サーコの蒸気技術セミナー

〇●2024年開催予定●〇

【Entryコース】2024年6月3日(月)13:00~17:00  

【SCLコース】未定

※有料での開催となります。詳細は下記案内をご覧ください。

セミナーの内容

2024蒸気技術セミナーご案内_スパイラックス.jpg

↓クリックするとPDFが開きます。

2024蒸気技術セミナーご案内_スパイラックス.pdf

受講料

Entryコース 5千円+税/人

SCLコース 2万円+税/人

※テキスト代、昼食代(SCLコースのみ)が含まれます。

会場の御案内

スパイラックス・サーコ 幕張事務所 千葉県千葉市美浜区浜⽥2-37

周辺図 拡大図
sps全体図081118_202302.jpg sps拡大図081118_202302.jpg

JR京葉線・海浜幕張駅より バス5分 運転免許センターバス停下車 バス停より徒歩5分

JR総武線・幕張本郷駅より バス10分 運転免許センターバス停下車 バス停より徒歩7分

セミナー施設の御案内_スパイラックス・サーコ_JPL-22-010.pdf

お申し込み

受講コース、受講日が決まりましたら下記申込用紙にご記入の上、メール送信またはFAXください。

担当営業経由でのお申し込みも可能です。Infojp@spiraxsarco.com

申込用紙:2024申し込み用紙_定例セミナーCB.pdf

Entryコースをオンライン視聴

ブログタイトル_セミナーオンライン_アートボード 1.png

幕張までお越しが難しい方へ、オンラインにてビデオ視聴での受講も可能です。

詳細はこちらをご覧ください。

新型コロナ感染症等への対応

スパイラックス・サーコは感染症に関して下記の通り対応いたします。

1)小規模人数での開催

通常、54名まで着席可能ですが、定員を30名までといたします。   

2)ソーシャル・ディスタンスの確保

空間を開けてのお席を用意いたします。

3)体温チェック

37.5℃を越えた場合には、申し訳ありませんが受講いただけません。別日程にて参加いただくか、ご返金の対応をさせていただきます。

4)建物入口、セミナー会場入口にアルコール消毒液を設置

ご受講の皆様には、「手洗い」や「手指の消毒」などの感染症予防対策へのご協力をお願い致します。

5) セミナールーム・ドアノブ・机・洗面所の消毒徹底

6)ウイルス対策として換気の実施

感染予防対策として、マスクの着用を推奨しております。 マスクにつきましては可能な限り受講の皆様でのご用意をお願いします。 安心してセミナーにご参加いただくため、何卒ご理解を賜りますよう、お願い申しあげます。

※最少催行人員は5名となっております。

※企業様個別のプライベートセミナーはオンライン・来社型セミナーともに実施可能ですので、ご希望ありましたら連絡をお願いいたします。

※プライベートセミナーの定員に関しましては、ご相談によって決定させていただきます。

Webinar(オンラインセミナー)

※特定産業向けに開催してきましたWebinarは今年も引き続き開催しております。

過去のオンラインセミナーはこちらをご覧ください。

過去のWebinar閲覧希望やこんな内容のWebinarがあれば案内が欲しい等ございましたら下記まで連絡をお願いいたします。

Infojp@spiraxsarco.com

STS17.2型スチームトラップ・ステーション

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Case Study

スチームトラップステーションを導入。バイパスラインが無くなりコンパクトになりました。
既存:950 x 370 =351,500 mm2
新設:520 x 230 =119,600 mm2  約1/3のスペースになりました。

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Video

ドキュメント

関連ブログ

ぜひこちらもご覧ください!

スチームトラップとは のコピー.jpg スチームトラップの種類 のコピー.jpg スチームトラップsennteiji のコピー.jpg

スチームトラップとして必要な機能

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蒸気に関するWebマガジン No.91

スチームトラップは蒸気の凝縮水(ドレン)を排出する自動弁で、

(1) ドレン量の変動に対応できる十分なレンジャビリティーを持ちドレンが少ない場合でも蒸気漏れを起こさないこと
(2) 本体内に高圧高温水が流れるため放熱によるエネルギー損失が大きいので、トラップ本体はできるだけコンパクトなこと
(3) 始動時に装置や配管内に充満し、加熱時は熱抵抗となって熱交換を妨げる非凝縮性ガスを迅速に排出する機能を持つこと


以上3点がスチームトラップとして必要とされる機能です。

これら3つの機能を比較的良く備えたトラップはバランスプレッシャー式トラップです。バランスプレッシャー式トラップは本体がさらにコンパクトで、放熱ロスが極めて少なく設計されたトラップです。また自動空気抜き弁としてこのバランスプレッシャー式トラップを内蔵したフロート式トラップは、ドレンを連続的に排出できることと合わせて極めて高性能なトラップと云えるがトラップ本体がどうしても大きくなり、その分放熱ロスが増加するので保温されることが望ましいといえます。バケット式トラップはフロート式に比べフェール・オープンという利点を持つが、本体が大きく空気排出能力に乏しいので、加熱装置に使用する場合には空気抜き能力に優れたバランスプレッシャー式トラップと併設する事が必要となるのでフロートと比べてどうしてもコストアップになりやすくなります。
ドレンの再蒸発(フラッシュ)蒸気で閉弁するディスク式トラップは、蒸気漏れがなくまた本体がコンパクトなので放熱ロスが少ないが、ドレン排出が断続的なので連続的にドレンを排出することが必要な熱交換器に最適とは云えないのです。個々のトラップの放熱ロス比較については表1を参照してください。

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測定条件:蒸気圧力1.0MPag, 蒸気単価 2.5円/kg, 稼働時間 8,000時間/年
※放熱係数:ディスク式トラップの放熱量を1とした場合の倍数

固定オリフィス式は負荷変動に対応できる自動弁機構が無いので、負荷変動が少ない24時間稼働のラインにおいて使用できる可能性はあるが空気排出能力が乏しいので、始動時間が長くなったり加熱装置に使用すると熱効率が低下するリスクがあります。

No.88_1.png

適正なトラップの選定は、その用途や使用する装置あるいは設置箇所、蒸気圧力などによって異なりますが、参考のため一般的な用途に推奨されるトラップを表2に示します。

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省エネルギーのポイント

スチームトラップは表1のように高圧高温水が本体内を流れるのでトラップ本体からの放熱による熱損失が大きい。したがって省エネルギーの観点からは蒸気主管まわりのトラップとしては、蒸気漏れが無くよりコンパクトなディスク式を選定することが望ましいといえます。

ただ一般的に使用されているディスク式トラップは少量の蒸気を漏らしながら閉弁するので生蒸気の損失が1.0~1.5kg/h程度あると説明しているメーカーもあります。ですが当社のディスク式トラップはISOのテスト結果でも直前の配管内に水封を維持することによって、蒸気漏れがほとんど無く放熱ロスも少ないことから比較的省エネルギー性が高いトラップとして報告されています。

(※参考文献:ISO7841)

スチームトラップマネジメント 第3回

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蒸気に関するWebマガジン No.90

※こちらの記事はスチームトラップマネジメント 第3回です。

第1回はこちらから、第2回はこちらからご覧ください。今回はケーススタディをご紹介します。

スチームトラップの見直しによる制御弁の故障解消

課題.png

課題︓空調機の加湿ラインの制御弁が頻繁に故障し漏水が発生していてテナントからクレームが来ていた

課題を分解していくと
▶制御弁前でのドレン除去ができておらず制御弁が浸食されていた。特に加湿ラインでは制御弁が閉弁している時間も長く溜まりやすかった
▶スチームトラップを設置するスペースが各フロアに確保できていない
▶作業スペースが限られており作業も難しい
▶高層ビルでトラップを設置する場合に騒音を気にする必要がある
▶オフィスビルであるため工事は土日しかできないため工期がかかってしまう
▶今後のメンテナンスも容易に実施できる必要がある

提案.png

提案︓スチームトラップステーションの設置による蒸気システムからのドレン除去


課題を分解すると
▶温調式トラップを設置することによって静かなドレン排出
▶ドレンポケットの設置によるドレン流入ラインの確保
▶トラップステーションの設置
▷スペースを1/3 以下に抑える
▷現場での補器類の接続作業を排除
▷工期を1/2 以下に短縮
▷メンテナンス時は配管の取り外しを行わずにトラップ交換が可能

成果.png 成果︓制御弁の漏れが解決し、将来的なリスクを抑えるため全フロアで実施し管理することでテナントへよりよい環境を提供できることができるようになった。

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スチームトラップステーション STS17.2








スチームトラップマネジメント 第2回

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蒸気に関するWebマガジン No.89

※こちらの記事はスチームトラップマネジメント第2回です。第1回はこちらからご覧ください。

スチームトラップがドレンを排出するのに重要なことは分かったと思います。しかしスチームトラップはスチームトラップに到達したドレンしか排出できません、なのでドレンが発生してからしっかりとスチームトラップに到達するように配管を設計してあげることが非常に大切です。トラップはある程度なにを使っても許容できる場合がありますが、スチームトラップまでの道のりは確実にしておかないとドレン排出はできません。


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スチームトラップの排出後

ドレンがスチームトラップを出た後はどうなるかご存じですか?圧力次第ではありますがドレンの一部は蒸気になります。この蒸気をフラッシュ蒸気と呼ぶのですが質量では一部でも体積とすると90%以上が蒸気になります。そのためドレン配管は水配管ではなく蒸気配管として設計する必要があります。また既存のドレン主管につなぐ場合には満水の可能性もありますのでウォータハンマ―の可能性もあります。少しでもリスクを低減するためにディフューザを設置し影響を少なくしましょう。

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省エネトラップはどのトラップ?

省エネトラップという言葉を時々聞くことはありませんか?厳密にいうと多少の省エネ性はあるのですがここでの答えは省エネトラップは存在しません。なぜならスチームトラップはドレンを排出するだけです。『ドレンをつくることはしない』=『エネルギーを浪費しない』のでそもそも省エネ性を考えるのは難しいですね。細かな省エネ性に関してはDr Steamの『スチームトラップとして必要な機能』をご覧ください。

ちなみにオリフィストラップやラビリンストラップという種類のトラップがあります。これらは全閉ができないタイプのトラップです。(ISOではトラップには定義されない)これらは常に一定負荷を条件に選定しますので条件によっては蒸気を漏らすことを前提に設計します。なので省エネとは真逆と立ち位置にいるトラップです。もともとメンテナンスができない船で故障しないことを優先として設計されて使用されていたトラップですね。

トラップマネジメントの省エネルギー

省エネトラップは基本的に存在しないといいましたが、トラップマネジメントでは省エネができます。トラップが正常稼働時にはトラップは蒸気を漏らしませんが、故障時は蒸気を漏らします。なのでいかに故障したスチームトラップを早く修理するかがトラップマネジメントの課題です。その上でポイントは2つです。

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❶ 故障の早期発見

定期的なトラップ点検やトラップ故障の自動検知(STAPS)等でなるべく早く発見する。

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❷トラップ交換の早期実施

スチームトラップステーションでは配管の取り外しをする必要がないため5分程度でのトラップ交換が可能です。また遮断弁を二重にしブローダウンバルブを設置することによって、蒸気通気中の交換が可能になるため定期修繕のタイミングまでの蒸気ロスを防ぐことができます。

第3回はスチームトラップの見直しによる制御弁の故障解消のケーススタディをご紹介します!
 

オンラインで蒸気技術セミナー Entryコースの受講が可能です

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2024年5月 エントリーコースをオンラインで開催いたします

全4回 各1時間 

5/14(火)、5/16(木)、5/21(火)、5/23(木)  10:00-11:00


受講対象者

セミナーレベルツリー_初級_LR_アートボード 1.png

蒸気の初心者

受講後にできること

●蒸気が加熱媒体として使用されているのかを説明できる。
●蒸気システムに必要な主要機器を理解している。


受講内容

『蒸気とは?』をテーマに、蒸気そのものを学びます。

●なぜ蒸気が加熱媒体として広く使われているのか
●蒸気機器とその役割


時間割

① Why Steam?
② 蒸気の基本特性
③ 蒸気システムの構成機器(プロセス1次側)
④ 蒸気システムの構成機器(プロセス2次側)

各1時間


講義時間/受講料

4時間

5,000円+税
テキストはPDFデータでお渡しいたします。


お申し込み

下記申込用紙にご記入の上、Infojp@spiraxsarco.comまでご連絡もしくFAXください。

2024申し込み用紙_定例セミナーCB.pdf


注記

・全4回の録画ビデオを視聴いただく受講形式です。

・質問は電話、メールにて対応可能です。

・受講開始より90日間、お好きな時間に繰り返し閲覧いただけます。

その他のコース

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現在、オンライン開催はエントリーコースのみですが、他のコースもございます。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

レベルチェックテスト

Entryコースを受講しようか迷われている方へ、レベルチェックテストをご用意しました。
ぜひこちらで確認してみてください!(無記名ですのでお気軽にどうぞ)

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BT6-B型サニタリー用スチームトラップ

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蒸気に関するWebマガジン No.72

衛生的な環境で使用するためのバランスプレッシャー式スチームトラップ

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スパイラックス・サーコの BT6-B は医薬品、バイオテクノロジー、食品加工業界などの衛生環境で使用するために特別に開発されたドレンの残留を最小限に抑えるハイスペックのサニタリーバランスプレッシャー式温調スチームトラップです。
標準エレメントはドレンの温度変化に非常に敏感で、通常0.25MPag 未満の圧力において蒸気飽和温度から2° C 以下のサブクールで開くように設計されています。
独自の設計と充実した機能により、BT6-B は現在市販されている他のモデルを上回る効果と経済性を備えています。

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表示

こんなお客様に

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主な機能と利点

  • 高品質の表面仕上げとFDA およびUSPクラスVI 準拠のシールを備えたステンレス鋼

微生物増殖のリスクが最小限で耐食性が高い。

    • 高容量

BT6-BLはドレン負荷が低い主排水用途に適しています。 <span class="caps">BT6-BH は高ドレンおよび冷水処理能力を備えた大容量トラップです。
これにより起動時のバックアップが最小限に抑えられます。

  • 改善された" 蒸気に近い" パフォーマンス

優れたカプセル性能は、ドレンが蒸気飽和温度に近い温度で排出されることを意味します。 これは過冷却を最小限に抑えることができることを意味します。

  • 本体用安全クランプを標準装備

トラップは誤って簡単に分解することはできません。これはオペレーターを保護するための重要な安全機能です。

  • ASME-BPEの推奨事項を超えたオリフィス方向に15°鋭角をつけた自己排水設計

完全に自己排出であることを保証し微生物増殖のリスクを低減します。

作動原理


資料

こちらからPDFを参照、ダウンロードが可能です。

最新号の季刊誌 SteamLeaderではスチームトラップマネジメントの特集をご覧いただけます。

ぜひこちらもご覧ください。

スチームラボ|スチームトラップの作動とディフューザーの騒音削減効果

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蒸気に関するWebマガジン No.67

スチームラボIcon.png

実験用に透明配管を作成し、スチームトラップの作動とディフューザーの騒音削減効果の実験を行いました。 配管に取り付けられたトラップの二次側がどうなっているかご存知ですか?スチームトラップの作動音が気になる個所はありませんか? ぜひご覧ください。


実験のリクエストを受け付けております。ご意見、ご感想もよろしくお願いします。 https://forms.gle/NoNxKH9iban8PtXc9

スチームトラップの構造はこちらからご覧ください。

スチームトラップの種類

温調式:バランスプレッシャー式、バイメタル式

機械式:フロート式、逆バケット式

熱力学式:ディスク式など

ディフューザーの詳細はこちらから。

UTD26型ディスク式スチームトラップ

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ジョイントラシリーズ対応の多機能ディスクトラップ新登場!

・2MPaラインで安定した稼働を実現
・組み合わせ12種類
・ジョイントラシリーズ初の空気障害対応オプション

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・このようなお客様にお勧め!

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スパイラックス・サーコのジョイントラシリーズ

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製品の詳細

UTD26型ディスク式スチームトラップの技術仕様書はこちらから閲覧、ダウンロードが可能です。

取扱説明書はこちらから。

蒸気のチェックポイント 7

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今回は加熱媒体として、あらゆる産業で一般的に使用されている蒸気の「チェックポイント」をご紹介します。是非、お客様のプラントの改善や省エネにご活用ください。

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蒸気の質に関してはこちらのブログでも解説しています。

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ドレン回収についてはこちらのブログでも解説しています。

フラッシュ蒸気に関してはこちらのブログでも解説しています。

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見える化に関してはこちらのブログでも解説しています。

いかがでしたか?
可能な限り乾き度の高い蒸気を装置に供給し、有効に利用し、トラップから排出された高温のドレンを、可能な限り効率的に回収・再利用すれば、お客様のプラントの改善になります。是非、「蒸気のチェックポイント7」を実施してみてください。
また、ご不明の点は、当社のエンジニアにご相談ください。

ドレン回収をあきらめていませんか?

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蒸気に関するWebマガジン No.56

ドレン回収をあきらめていませんか?

ドレン回収が省エネルギーになるとわかっていても様々な理由でドレン回収をあきらめているケースが見られます。今回はドレンを回収できないと思われるポイントを4つご紹介します。

遠い.png

①ボイラ室にあるタンクまで100Mと遠く、配管工事もしなければならないので、回収メリットがないと思うのですが?

ドレン回収メリット計算をしたところ、工事に対する投資費用回収期間は2.5年で、ドレン回収工事を実施する事になりました。

400万円/年saving!


温水と冷水.png

②プラントには加熱・冷却プロセスがあり、ドレンと冷水を共通配管にしているので、水質上、回収には向かないと考えているのですが?

加熱ラインのみの回収工事を実施しました。投資費用回収期間は2年です。

75万円/年saving!


汚染.png

③洗浄液を熱交換器で加熱して使用しているけど、ドレン水の汚染が怖いので回収できないのですが?

当社のドレン水監視システムを導入し、捨てていたドレンを回収するようにしました。投資費用回収期間は1.5年です。

220万円/年saving!


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④ドレン回収はしているのだけれども、給水温度が30℃と低いのです。でも、回収タンクからは、"もうもう"と湯気が出ているのだけれども?

簡単なタンク改善工事を実施し、給水温度は60℃にまで上がりました。投資費用回収期間は5か月です。

77万円/年saving!


(その他)
●管末、及びジャケット釜装置からドレンが低圧で、自圧で回収ができので廃棄しているのですが?
●電気が近くにないので、ポンプで送ることができないのですが?

ドレンは価値ある資源で多くのケースで回収に値します。蒸気ドレン回収に関わるご質問があれば、当社のエンジニアまでご相談ください。適切なソリューションをご提案させて頂きます。

次回は『蒸気の制御 第1回』です。

蒸気制御においていろいろな制御がありますが、どの場合でも原則として"制御弁を流れる蒸気量を調整し、その結果、温度、圧力、流量などを必要な条件に整えること"を蒸気制御と呼びます。ではどのように蒸気を制御しているか、Kv値やバルブ特性、トリム、シートなどを解説しています。ぜひご覧ください。

温水をつくる-貯湯槽編- 第2回

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蒸気に関するWebマガジン No.55

温水をつくる-貯湯槽編- 第2回

温水は非常に身近な熱媒体です。工業はもちろんのこと、ホテル、病院や商業施設といった一般施設においてもよく利用されます。蒸気の熱の利用先として最も使われることが多い用途は温水をつくることではないでしょうか。温水をつくる方法はいろいろありますが、その中でも今回は最も基本的な蒸気で加熱する貯湯槽について考えていきたいと思います。

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貯湯槽の目的は他の給湯設備と同じく第一に温度を安定させることが目的になります。その上で、一定量の保有水量があるので瞬間的な負荷に対しての対応に優れています。実際に設計してみましょう。せっかくなので、実際に数字を当てはめて考えてみましょう。

前回の温水をつくる-貯湯槽編-第1回では、『①貯湯槽の容量』、『②熱負荷と追従性』について解説しました。

Icon3.png③温度ムラとレジオネラ菌対策

貯湯槽内の温度はどうしても、上と下で、あるいは熱交換器から近い場所と遠い箇所とでは温度差が出てしまいます。温度管理を一点で行っている場合、供給している温度が数値通りになっているかはわかりません。その場合には60℃以下で滞留している水が発生する可能性があります。レジオネラ菌は20-45℃の範囲、特に38℃前後で最も繁殖しやすい温度環境になります。貯湯槽ではこういった温度ムラをタンク内に作らないことが重要になります。過大選定された貯湯槽では、温度ムラが発生しやすくレジオネラ菌増殖のリスクが増大します必要以上に大きな貯湯槽を設置するのは避けましょう。温度ムラをなくすためには循環ポンプを設置することも推奨されます。滞留しやすい、熱交換器から一番遠い管底部等に循環ラインを作ることによって、温度ムラを解消しましょう。また、複数のポイントで温度計測をすることによって、安全管理の見える化もいいでしょう。

レジオネラ菌についてはこちらのページでビデオをご覧いただけます。

Icon4.png④ドレン滞留と熱交換器のパンク

100℃以下の流体を加熱した場合に、蒸気圧力が大気圧より下がり負圧になることがあります。この場合に、スチームトラップの二次側より一次側の圧力が下がった場合に、発生したドレンはスチームトラップから排出されることができません。この現象をストールと呼びます。このストールは熱交換器内のウォータハンマ―を引き起こし、加熱コイルの水位レベルでパンクを引き起こす原因になります。また、蒸気の制御弁のハンチング等を起こす原因にもなります。プレッシャーポンプと呼ばれるポンプをスチームトラップの代わりに設置することによって、強制的にドレン排出を行うことができますので、80℃未満の加熱で特に設計より負荷が下がることが予想される場合には、プレッシャーポンプを設置しましょう。

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Icon5.png⑤緊急時の貯湯槽の役割

震災等の緊急時に温水を貯めていると安心ということをよく聞きます。では、実際に貯湯槽が緊急時にどのように役立つかを考えてみましょう。

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ガスの供給がなくなった場合、ボイラが停止し貯湯槽の加熱ができなくなりますが貯湯しているお湯を供給することができます。ただし、お湯を本来の温度で供給できるのははじめだけで使うにつれて補給水が入ることによって、温度が下がっていきます。仮に1時間の貯湯量があっても、お湯の供給ができるのは、1時間未満となります。

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電気の供給がなくなった場合、この場合はボイラ、及び供給するポンプ自体が停止していることになりますので、使用すれば、給湯システム全体の圧力がすぐに下がり、供給自体ができないと考えていいでしょう。

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水の供給がなくなった場合、この場合には、ポンプ、ボイラ共に稼働し続けることが短時間可能になります。この短時間は受水槽の水の容量で決まってきます。

緊急時の温水利用という点においては、限定的な条件でのみ貯湯槽が役立ちます。緊急時の温水供給が必要なのであれば、それぞれのユーティリティの代替を検討する方が確実です。ガス供給であれば、油炊きのボイラ、電気であれば自家発電、水であれば、井戸や、十分な量の貯水等が検討できるでしょう。緊急時の対応に関しては、実際に使用したい条件を想定してシステムを構築しましょう。

熱力学の公式はこちらでご確認ください。

温水をつくる‐貯湯槽編‐いかがでしたでしょうか。実際に貯湯槽を更新する際に専門家が必要だと感じましたら、ぜひスパイラックス・サーコにお問い合わせください。

温水製造におけるバッチ式と連続式の違いについての記事を公開いたしました。こちらもぜひお読みください。

こちらの記事の対となる『温水をつくる‐瞬間給湯編』を公開いたしました。合わせてご覧ください。

次回は『ドレン回収をあきらめていませんか?』です。ぜひご覧ください。

蒸気配管の内部を見てみよう

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蒸気に関するWebマガジン No.51

蒸気配管の中ってどうなっていると思いますか?

蒸気配管ですから、"蒸気だけが流れている"と思われる方も多いのではないでしょうか?
"蒸気だけが流れている"というのは非常に理想的なのですが、現実ではなかなかそうはいきません。
今回は、蒸気配管の中をのぞきながら、それぞれの流体・物質に対して、適切な解決策を探ってみましょう。

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No.51_008Steam.png蒸気

言うまでもありません。でも実は蒸気には「乾き度」と言うものがあります。ひとくちに"蒸気"といっても、配管に流れている蒸気は同じではありません。過熱蒸気なのか飽和蒸気なのかをはじめ、「温度」「圧力」「乾き度」「流速」等いろいろな要素があります。
蒸気を加熱目的で利用するためには、これらの要素が使用するポイントで安定していることが大切です。

No.51_011dran.pngドレン

蒸気発生時点での浮遊する水であったり放熱等で蒸気が水に凝縮してしまったものを「ドレン」や「凝縮水」と呼びます。過熱蒸気でない限りはボイラーでの蒸気発生時点でも100% 乾き度の蒸気というのは、まずありえません。そのためドレンは蒸気配管には少なからず存在します。
そしてこのドレンが「蒸気は難しい」といわれる代表的な原因といえるでしょう。
ドレンによる「浸食」や「ウォーターハンマー」は蒸気の設備の運営において、保守や安全性に大きく影響を与えます。ドレンの適切な除去は蒸気エンジニアリングにおける大きな一つのテーマといえます。

No.51_010air.png空気

空気を代表する非圧縮性ガスと呼ばれる気体は非常に優秀な断熱材です。
ただし、加熱を行う上では加熱時間、温度の安定やムラや配管の腐食等、蒸気配管にとってのメリットはないといえるでしょう。24 時間運転の工場ならともかく、毎日や週末に蒸気設備を停止する工場では、フランジの隙間などからの空気の混入を防ぐのは困難です。

No.51_009ibutsu.png異物

錆、スケールや金属くずといった固形物は配管を施工するうえで排除しきるのは困難でしょう。ストレーナを詰まらせることにより圧力が低くなってしまったり、制御機器にかみ込んでしまうことによって機器の故障につながります。

今回の関連事項を少しだけまとめました。

No.51_007hyo.png

如何でしたか?蒸気配管の中身は、一様な蒸気だけではありません。配管方法や適切な機器を設置して、配管の環境を整えることで、問題解決につながります。詳しくはお近くのスパイラックス・サーコのエンジニアまでご相談ください。

次回は『スチームオペレーション』です。

過熱蒸気は使えない?

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蒸気に関するWebマガジン No.50

普段は"蒸気"という言葉でひとくくりにされていますが、"過熱蒸気"と"飽和蒸気"という2種類の蒸気があることはご存知ですか? 2つの蒸気は特性の違いから、発電設備等では"過熱蒸気"が、熱利用する施設では"飽和蒸気"が多く利用されています。

排熱ボイラーや発電設備で副次的に生成された過熱蒸気は加熱媒体としては飽和蒸気に劣りますが、幾つかのメリットがあります。

過熱蒸気から飽和蒸気に


過熱蒸気から飽和蒸気に調整するシステムを 減温システム といいます。
過熱蒸気は飽和蒸気より更に熱エネルギーを保有している蒸気です。そのため、過熱蒸気に水を混ぜることにより、飽和蒸気へと調整することができるのです。
ただし、蒸気の理想配管では蒸気(気体)とドレン(液体)が同時に存在することを嫌います。ですので、飽和蒸気より少し過熱されている程度の過熱蒸気へと調整します。
こうすることによって、熱利用設備で利用しやすい飽和蒸気に調整され、熱利用が可能になります。

blog50_001.png

クリックで拡大します。

過熱蒸気と飽和蒸気の使い分け


過熱蒸気と飽和蒸気はそれぞれメリット・デメリットが存在します。
また、過熱蒸気は動力や移送に、飽和蒸気は熱利用に――各工場での最適な使い方は異なりますので、工場の生産、安全、保守、省エネ等を考慮したうえで、最適な蒸気システムを組むことが大切です。

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スパイラックス・サーコでは過熱蒸気に低圧蒸気を混ぜて中圧蒸気にする減温器をご用意しております。

製品詳細はこちらから。

次回は『蒸気配管の内部を見てみよう』です。ぜひご覧ください。

スチームトラップの選定時に考慮すべきポイント#02汚れ・ストレーナ

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HR01236_jpg.jpg蒸気に関するWebマガジン No.17

どんな種類のスチームトラップでも、システムに取り付けることは可能です*が、特定の用途に適した最良のトラップを選ぶことが必要です。(*その運転条件がトラップの圧力範囲とドレン排出能力の中に納まることを条件とする)

今回はスチームトラップを選定する際に考えるべきいくつかの重要な問題のうち、『2.汚れ、ストレーナ』について解説します。

◆配管内には蒸気とドレン以外の物が存在します。

蒸気は凝縮してドレンになりますが、時にボイラ給水の処理化合物による微量の生成物や、水中に含まれる天然鉱物を含有している可能性があります。また、設置時に発生する配管ゴミや腐食生成物についても考慮する必要があります。

◆では、どのスチームトラップが最適?

スパイラックス・サーコでお勧めしているのが温調式のバランスプレッシャー式トラップです。間欠的なブラスト動作で汚れにもっとも左右されにくいと言えます。

同じ温調式でもバイメタル式はトラップの構造上動作不良を起こしやすく、閉塞を起こすことがあります。

機械式のフロート式トラップは汚れに耐性があると言えます。比較的大きなオリフィスを低流速で通過するため、ドレン中に沈殿する汚れがトラップを通り抜けて排出されることがあります。

同じ機械式でもバケット式トラップは、バケット内のエアベント穴が汚れで塞がれるとトラップが空気障害をおこし反応が遅くなる恐れがあります。

Temperature adjustment_sxs02.jpg フロート式トラップ_透明_s.jpg

◆そもそも汚れを取り除くには?

ストレーナの設置です。ストレーナについては、「ストレーナとは」で解説しています。

どのタイプを選択するかはシンプルです。

-システムの最高圧力に合わせてストレーナの素材を選定します。

-保護の度合いに応じてフィルタースクリーンを検討します。フィルターが細かいほど洗浄の頻度が増します。

ストレーナー.jpg

設置コスト削減目的でストレーナを最小限にしているシステムもありますが、システム/機器の不調によるメンテナンスを考えると、はるかに低コストでメンテナンス費用削減につながります。

スパイラックス・サーコのストレーナの詳細についてはこちらからご覧ください。


次回は『3.蒸気障害』について解説します。

スチームトラップの選定時に考慮すべきポイント#01ウォーターハンマー』はこちらから。

スチームトラップの選定

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HR00727.jpg 蒸気に関するWebマガジン No.15

◆スチームトラップはどのタイプでもいい?

どんな種類のスチームトラップでも、システムに取り付けることは物理的には可能です*。

しかし、設置したもののうまく作動しない、何とか対応できている程度では困ります。万能のスチームトラップはありません。特定の用途に適した最良のトラップを選ぶことが必要です。(*その運転条件がトラップの圧力範囲とドレン排出能力の中に納まることを条件とする)

そこで今回はスチームトラップを選定する際に考えるべきいくつかの重要な仕様とその他の条件について考えてみましょう。

◆使用したいシステムの仕様と、スチームトラップの仕様を確認!

1.圧力(温度)

2.背圧

3.差圧

4.ドレン排出能力

5.材質

6.接続仕様

7.安全率

◆仕様外の条件を確認!

1.フェールオープン*の必要性 (*故障時にバルブが開く機能のこと)

2.圧力(温度)制御への影響

3.ドレン回収方法(背圧の影響)

4.空気排出の必要性

5.凍結

6.振動

◆トラップの種類を比較してみましょう!

仕様外の条件とスパイラックス・サーコのスチームトラップの比較表を作成しました。

トラップ比較表.jpg

例えば、主管の払いに必要な条件として下記を上げます。

-ウォーターハンマーに強い、

-凍結に対する強度がある、

-フェールオープン

ディスク式スチームトラップが最適であることが分かります。

◆用途別選定チャート

スパイラックス・サーコでは、用途別に下記のようなスチームトラップをお勧めしています。

用途別選定チャート.jpg

◆仕様/条件で選定は完璧?

スチームトラップの選定に必要な、仕様および条件について解説してきました。この仕様/条件以外にも、スチームトラップを選定する際に考えるべきいくつかの重要な問題があります。次回はその問題について、解説していきます。

スチームトラップの選定時に考慮すべきポイント#01ウォーターハンマー

スチームトラップのカタログはこちらでご覧いただけます。

スチームトラップの種類#03 熱力学式

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Temperature adjustment_sxs00.jpg蒸気に関するWebマガジン No.9

スチームトラップは温調式、機械式、熱力学式の3つに分けられます。

今回はこの中の熱力学式スチームトラップの動作、メリット/デメリットについて解説します。

◆熱力学式スチームトラップ

熱力学式スチームトラップは、トラップを通過する際のフラッシュ蒸気の動的効果によって動作します。

熱力学式スチームトラップには4種類あります。

-ディスク式

-インパルス式

-ラビリンス式

-固定オリフィス式

この中からディスク式スチームトラップについてのみ、解説します。

◆ディスク式

ディスクトラップ_透明_s.jpg

ディスク式の構造は非常に単純で、可動部品はキャップ内部の平面上にあるディスクのみです。始動時に流入する圧力によってディスクが上昇すると、低温のドレンと空気がディスク下部に内部リングに流れ、出口から排出されます。ドレンの温度が次第に上昇すると、トラップ入口を通る時に蒸気が発生する。このフラッシュ蒸気はドレンよりも容積が大きいため、流速が早くなります。ベルヌーイの定理*1に従い、高速の蒸気によってディスクは弁座に引き寄せられます。

ディスク式動作.jpg

メリット

デメリット

動作範囲全体で動作が可能。

(内部部品交換/調整なしに)

非常に低い差圧では動作が確実ではない。

小型で軽量。

空気障害を発生することがある。*2

高圧や過熱蒸気に使用可能。

排出音が大きいことがある。

ウォーターハンマーや振動による影響を受けづらい。

ディスクの摩耗のおそれがある。

サイズに比べドレン排出量が大きい。

凍結による破損の可能性が少ない。

*1:ベルヌーイの定理:動いている流体においては、全ての点における総圧力は同じである、ということを述べています。その総圧力は流体の静的圧力と動的圧力の合計です。静的圧力は圧力計で測定されたもの、動的圧力は流体の個々の粒子が障害物に衝突して停止させられるときに、それらの粒子が作り出す圧力です。動的圧力は粒子の速度が速くなるほど高くなります。

*2:流入圧力がゆっくりと形成されれば、始動時に大量の空気を排出されるが、急激に圧力が形成されると、高速の空気が蒸気と同様にディスクを閉じてしまい空気障害が発生することがあります。

温調式スチームトラップ機械式スチームトラップについては、各ページをご覧ください。

スチームトラップの選定についてはこちらのページで解説しております。

次回は『流量計測』について解説します。

スチームトラップの種類#02 機械式

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Temperature adjustment_sxs00.jpg蒸気に関するWebマガジン No.8

スチームトラップは温調式、機械式、熱力学式の3つに分けられます。

今回はこの中の機械式スチームトラップの動作、メリット/デメリットについて解説します。

◆機械式スチームトラップ

機械式スチームトラップは、蒸気とドレンの密度差を感知することで動作します。

機械式スチームトラップには2種類あります。

-ボールフロート式

-逆バケット式

◆ボールフロート式

フロート式トラップ_透明_s.jpg

ボールフロート式では、ドレンが存在するとボールが上がり、バルブが開いて高密度のドレンを通過させます。古いタイプのボールフロート式では、手動式の空気抜きが行われていたが、現代のトラップでは温調式のエアベントが使用され、初期空気を通過させながら、トラップでドレン排出にも対応することができます。

フロート式トラップ動作.jpg

メリット

デメリット

蒸気温度のドレンを連続排出できる。

凍結による破損の可能性がある。

大小のドレン負荷にも等しく対応することができ、広範囲にわたる急激な圧力や流量変動に影響されない。

多様な圧力範囲で動作させるためには、異なる内部部品が必要となる。高差圧で動作させる場合、オリフィスを小さくしフロートの浮力とのバランスを維持する必要がある。

口径に比べて大容量。

ウォーターハンマーへの耐性が高い。

空気障害解消装置付きが選べる。

◆逆バケット式

バケットトラップ_透明_s.jpg

逆バケット式は、蒸気がトラップに到達すると、さかさまになったバケットが浮き上がり上昇して、バルブを閉じます。バケットの上部にはベント穴が開いており、これは蒸気と空気を排出させる上で必要不可欠です。

バケット式トラップ動作.jpg

メリット

デメリット

高圧に耐えられる。

バケット最上部の穴径が小さいため、空気を極めて緩慢にしか排出できない。

ウォーターハンマーへの耐性が高い。

凍結による破損の可能性がある。

入口に逆止弁を追加すれば過熱蒸気ラインにも使用可能。

圧力変動が予想されるラインには逆止弁が必要。

故障時には通常開。従って例えばタービンからの排出など、この機能を必要とする用途に置いては安全性の向上となる。

バケット下部に水封が必要。水封が失われると無駄に蒸気が排出されてしまう可能性がある。


スチームトラップの種類、機械式はいかがでしょうか。下記のページで温調式と熱力学式について説明しています。ぜひこちらもご覧ください。

スチームトラップの種類 温調式(バランスプレッシャー式、バイメタル式)

スチームトラップの種類 熱力学式(ディスク式など)