省人化を可能にする蒸気制御
食品業界のプロセスで熟練社員の手腕に頼っている蒸気制御はありませんか︖技術の継承に苦慮されている工場は多々あるかと思います。スパイラックス・サーコでは食品業界で多く使用されている蒸気釜を例に、設定した蒸気が実際にどう伝達されているのか実験を行いました。感覚に頼っていた蒸気制御を因数分解してポイントを解説します。ジャケット釜回りでよく見る間違った施工の解説と全2 回開催です。スパイラックス・サーコで提供できるソリューションをご紹介します。昇温や加熱に疑問点がある方、省人化に興味をお持ちの方には特にお勧めです。ぜひ参加をご検討ください︕
 |
【主な内容】 1 回目 釜回り蒸気配管のよくある問題点 2 回目 経験に頼らない︕蒸気制御の解決方法
|
受講時間︓
1 時間
費用︓
無料
開催日︓
5/13 (火) 10 時~ 11 時
5/20 (木) 10 時~ 11 時
全二回開催で13日と20日で内容は異なります。13日に参加できなかった場合はアーカイブをご覧いただけます。
ウェビナーの登録は下記からお願いします。
◆1回目は終了しましたが1回目のアーカイブ動画を5/14に公開予定です。2回目の登録は下記よりお願いいたします。
(動画は登録者限定先行案内となります。1回目の登録されている方は自動的に2回目の登録も完了しております。)
https://events.teams.microsoft.com/event/ccf7636e-7192-4a07-a389-772c7efe307d@2278c488-f1d9-4fec-951c-8eb2ad783328
Webinarチラシ
チラシはこちらからダウンロード可能です。
ウェビナーチラシ37_KAMA202505.pdf
※日程が合わない、登録がうまくいかない、社内セキュリティの問題でアクセスできない場合は担当営業またはこちらへお問い合わせください。

蒸気に関するWebマガジン
今、ご使用の減圧弁や制御弁の選定はあっていますか?
こんなことがあるならぜひ制御弁のケーススタディをご覧ください。
・よくハンチングしている
・3年以内に壊れる
・開度が20%以下でよく作動している
・開度が80%以上でよく作動している
・二次側の安全弁がよく吹いている
・ウォーターハンマーがよく起こっている
・電磁弁をつかってON/OFF制御をしている

ケーススタディ集はこちらからご覧いただけます。
制御弁の作動原理
蒸気の制御について他にもブログがございます。こちらもぜひご覧ください。
蒸気の制御
制御のお話し
このようなお困りごとはありませんか?
|
・よくハンチングしている ・3年以内に壊れる ・開度が20%以下でよく作動している ・開度が80%以上でよく作動している ・二次側の安全弁がよく吹いている ・ウォーターハンマーがよく起こっている ・電磁弁をつかってON/OFF制御をしている ・安全弁が頻繁に作動する
|
 |
これらのお困り事は制御弁の再選定で解決できるかもしれません
|
 |
 |
ケーススタディ集はこちらからご覧いただけます
制御弁の作動原理は動画で確認いただけます
蒸気の制御について他にもブログがございます。こちらもぜひご覧ください
お問い合わせ
詳しく話を聞きたい等ありましたらお気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちらよりお願いいたします。
蒸気に関するWebマガジン No.90
※こちらの記事はスチームトラップマネジメント 第3回です。
第1回はこちらから、第2回はこちらからご覧ください。今回はケーススタディをご紹介します。
スチームトラップの見直しによる制御弁の故障解消
 |
課題︓空調機の加湿ラインの制御弁が頻繁に故障し漏水が発生していてテナントからクレームが来ていた
課題を分解していくと ▶制御弁前でのドレン除去ができておらず制御弁が浸食されていた。特に加湿ラインでは制御弁が閉弁している時間も長く溜まりやすかった ▶スチームトラップを設置するスペースが各フロアに確保できていない ▶作業スペースが限られており作業も難しい ▶高層ビルでトラップを設置する場合に騒音を気にする必要がある ▶オフィスビルであるため工事は土日しかできないため工期がかかってしまう ▶今後のメンテナンスも容易に実施できる必要がある
|
 |
提案︓スチームトラップステーションの設置による蒸気システムからのドレン除去
課題を分解すると ▶温調式トラップを設置することによって静かなドレン排出 ▶ドレンポケットの設置によるドレン流入ラインの確保 ▶トラップステーションの設置 ▷スペースを1/3 以下に抑える ▷現場での補器類の接続作業を排除 ▷工期を1/2 以下に短縮 ▷メンテナンス時は配管の取り外しを行わずにトラップ交換が可能
|
 |
成果︓制御弁の漏れが解決し、将来的なリスクを抑えるため全フロアで実施し管理することでテナントへよりよい環境を提供できることができるようになった。 |

スチームトラップステーション STS17.2
蒸気に関するWebマガジン No.76

キャリーオーバーとはボイラで発生した蒸気に、ボイラ内の水が混ざった状態で運ばれてしまう現象のことです。
キャリーオーバーは次の二つの要因によって起こることがあります。
1. プライミング
2. フォーミング
キャリーオーバーによって引き起こされる問題
1.蒸気質の低下:乾き度の低下に加えて、蒸気に化学物質等が混入。
2.配管等の浸食:流速の早い蒸気に含まれる水分によって浸食が進行。
3.プラント効率の低下:化学品やその他の物質が伝熱表面に堆積するし熱交換を阻害する。
キャリーオーバーに対する是正措置
ボイラ内のフォーミングを最小限に抑えるため、担当者は次のような対策を取ることをお奨めします。
 |
運転
|
円滑なボイラの運転が重要です。ボイラを一定の負荷と設計パラメータの範囲内で運転することにより、蒸気とともに運ばれてくる同伴水分の量を2%未満に抑えることができます。大きな規模で急激に負荷が変動すると、ボイラ内の圧力が大幅に低下し、ボイラの缶水が蒸気に気化するにつれて激しい乱流状態が生じます。さらに悪いことに圧力が低下したことによって蒸気の比体積が増大しこれに比例して気泡が大きくなります。大規模な負荷の変動が日常的に起こりうるような設備条件では、下記装置の検討をお奨めします。
- 現在装備されている水位制御がオン/オフ式の場合、比例式のボイラ水位制御装置。 - ボイラ圧力の低下レベルを制御する一次圧制御。 - 蒸気アキュムレータ。 - 負荷が増加する前にボイラを最大動作圧力まで上昇させる「フィードフォワード式」制御。 - 事前に決められた時間でプラントにゆっくり送気する、自動送気システム。
|
 |
化学物質による管理
|
消泡剤をボイラ水に添加するという方法もあります。これらは気泡を破壊することによって作用します。
ただし、これらの薬剤は懸濁物質によって生じた泡の処理には効果がありません。
|
 |
TDSの管理
|
次に挙げる要素のバランスを考慮する必要があります。
- 高TDSレベルと作業者の作業経済性。
- フォーミングを最小限に抑える低TDSレベル。
|
 |
安全性
|
スケールによる過熱や溶存ガスによる腐食の危険性は明確です。極端なケースでは、フォーミング、あるいはスケールやスラッジの発生によってボイラ水位制御が不適切な水位を検知し、作業人員とプロセスの双方に危険が生じる可能性があります。
|
スパイラックス・サーコではSteam Boilers - The Inside Storyの実験動画をご用意しております。キャリーオーバーも確認いただけます。竜巻のようにボイラ水が吸い込まれていく現象をぜひビデオでご覧ください。
蒸気に関するWebマガジン No.75

フォーミングとは水面と蒸気出口の間のスペースに泡が生成される現象のことで、起泡量が多いほど生じる問題は大きくなります。
フォーミングの徴候と影響
-ゲージガラスの蒸気接続口から水が少しずつ流れる。この場合、水位を正確に測定することが難しくなる。
- センサーやフロート、差圧セルによるレベル制御が正確に水位を測定できなくなる。
- アラームが作動し、バーナーがロックアウトする場合もある。このような場合、ボイラの制御パネルを手動でリセットしないと、ボイラの運転を再開することができない。これらの問題は、全面的もしくは部分的にボイラのフォーミングが原因であることが多いですが、フォーミングはボイラ水に固有の現象のため泡そのものを正確に理解する必要があります。
① 表面の境界
-グラスに入ったビールの泡は液体の上に浮いており、液体/泡の境界面が明確である。沸騰する液体では、容器の底の少量の小さな蒸気泡から、最上面に浮いた大きな無数の蒸気泡まで、液面が明確に識別できない。 |
② 攪拌すると増大するフォーミング
-この傾向は任意の蒸気発生率で稼動する小型のボイラに多い。小型のボイラほど水面の表面積が小さいため、水面1平方メートルあたりの蒸気放出率が大きい。これは、水面の攪拌が大きくなることを意味するものであり、小型のボイラはフォーミングの影響を受けやすいということになる。 |
③ 硬度
-硬水は起泡しない。ただし、ボイラ水は、酸化やスケールの発生を防止するため、意図的に軟水化させている。このため、起泡が生じやすくなる。 |
④ コロイド状物質
-懸濁コロイドによるボイラ水の汚染。例えば、牛乳では激しいフォーミングが生じる。注:コロイド粒子は直径が0.0001 mm未満であり、通常のフィルターでは通過してしまう可能性がある。 |
⑤TDSレベル
-ボイラ水のTDSが増加するにつれて、蒸気泡は安定度を増し、破裂や分離が起こりにくくなり、泡のまま水面に存在し続ける。 |
フォーミングはキャリーオーバーの要因の一つです。キャリーオーバーについて、またキャリーオーバーに対する是正措置はこちらで説明しています。
スパイラックス・サーコではSteam Boilers - The Inside Storyの実験動画をご用意しております。ボイラの中の水がどのようになっているか、ぜひご覧ください。フォーミングについてもご確認いただけます。